私の家の近くに「げんきカレー」というお店があり、先日こどもと一緒にお邪魔しました!
カレーがなんと200円という料金で食べられます。
こどもは100円です!!
そして店内のホワイトボードには、何か小さい券のようなものがたくさん貼られています。
これが「みらいチケット」です。
こどもは、この貼られているチケットを使って、無料でカレーが食べられるのです!!
どうして?なんのために?
実は日本には「相対的貧困状態」の17歳以下の子どもが13.5%ほどいると言われています。
貧困といえば、ご飯を食べられずガリガリに痩せていてみすぼらしい服をきている・・・というイメージをもたれるかもしれません。
「相対的貧困」というのはそれとは違って、その国や地域で多くの人が「あたりまえ」と感じるような「普通の生活」を送ることが難しい状態をいいます。
日本で貧困なんてことあるの?そんな子見かけないけどなあ・・・って思われますか?
実は、相対的貧困のこどもはパッと見で分かりにくいと言われています。
服や持ち物もごく普通に見えるけれど、
十分な栄養が取れるような食生活が送れない
1日の食事が菓子パンやインスタントラーメン一個
習い事や塾に通えない、修学旅行やパソコンの購入などが難しい・・・
病気の親の介護をしている(ヤングケアラーとも呼ばれます)
など。特に母子家庭の場合は約60%が貧困状態とも言われています。
そういったこども達のためにと、近年広がったのが「こども食堂」です。
貧困家庭を食の面からサポートし、地域の方々とも繋がりあえる場としての側面も持ち、認知度も高くなったと思います。
さて、話を「げんきカレー」に戻します。
「みらいチケット」のもとは、誰かの善意。
子どもにカレーを食べて欲しい!と思うお客さんが、200円を払って「みらいチケット」を購入し、ホワイトボードに張り出しておきます。
子どもがお店に来た時には、そのチケットを使うことで、カレーを無料で食べられる、という仕組みなのです。
とてもよくできた仕組みですよね!「みらいチケット」という名前も素敵です。
こどもなら、誰でも自由に使うことができますよ!!
げんきカレーは、大人200円。追加でトッピングを頼んでも一番豪華なメニューで500円と、とってもお安いのです。
お客さんは「そんなら200円でチケット買うわ」と言ってくださることが多く「いいことしたなぁ」と、気持ちよく帰ってくださる方もおおいのだ、と店長さんの談。
この素晴らしい仕組みは、テレビや新聞でとりあげられ、今では他の地域でもこの仕組みを取り入れようという取り組みが始まっています!!すごいですね。
例えば タコライスラバーズ は、沖縄で「みらいチケット」の仕組みを取り入れ、子どもに無料でタコライスを提供するプロジェクトを行っています!
しかも、げんきカレーがさらにすごいのは、学習支援もしているところなんですよ!
宿題を持ってくると、ボランティアさんが見てくださりながら勉強できるのです。
(こちらについては次回ご紹介したいと思います)
通常のこども食堂もよい取り組みだと思います。
ただ、週に一回、月に一回という開催しかできていない所も多いそうです。
今はコロナ禍で人が集まるのもむずかしいですね。
げんきカレーは、水・木・土・日の11時30〜14時ならいつでもこども食堂状態。
しかも、学習支援を行う土・日・月・水の夕方も子どもが食べたい時にはカレーがいただけるのだそう。
詳しくは、げんきカレーのHPをご覧くださいね。また学習支援についても、希望される方は問い合わせてみてくださいね。
実は店長さんの本業は学習塾の経営。カレー屋自体は持ち出しも多く、もうけは出ないそう・・・。しかし地域にとって、無くなってほしくない大切なお店だと思います。
「誰かのために自分ができること」を気軽に実践できて、こどもは地域から元気をもらえる。
もっと様々な場所で、いろいろな形で、そんな仕組みを取り入れていけないでしょうか?