
私は1期目より、主に子育て支援について必要性を強く訴えてきました。
その結果、第二子以降の保育料の無償化や、産後ケア事業の実施など、さまざまな取り組みの実現に繋げることができました。
一方で「子育て世代のことばかりで、高齢者のことを考えていないのではないか」といったご指摘をいただくこともあります。
今回は、私の高齢者施策に対する考え方について、お話ししたいと思います。
まず、私が子育て支援策に力を入れているのには、大きく2つ理由があります。
ひとつめは、子育て世代のお困りごとを解決したいという思いがあるからです。私自身も子育てを経験して気づいたことが多々あり、支援の必要性を感じていました。
ふたつめは、全国的な少子高齢化に加え、橿原市では「子育て世帯の市外への転出」が多いことがわかり、このままでは市のサービスを維持できなくなる可能性があるからです。

働いて納税していただける世代、市内での消費活動・経済活動を活発に行う世代がいないと、市の税収が下がり、高齢者施策をはじめとする市民サービスが低下します。
高齢者施策は、介護保険制度の中でカバーされている部分も多く、それについては国レベルでの議論になってきます。
それ以外に市独自で行っている取り組みをどのくらい充実させられるか、特にこれから高齢者を支える若い世代が減ってくる中で、持続可能な取り組みができるのかどうか、これが大きな課題になっています。

若い世代、特に次の世代を担う子どもたちを産み育てる子育て世帯への支援は、それ以外の市民(単身者、高齢者など)も含めた支援につながるものであることを、ご理解いただきたいと思います。
一方、高齢者支援についてまったく要望していないわけではありません。
1期目に要望した「乗合タクシーの導入」についてですが、現在市は真菅地区の住民の方々と協議を重ね「乗合ますが号」という乗合タクシーの実証実験を行っています。昨年は2年目で、10月〜12月まで実施され、今年度も同様に行われる予定です。
私はタクシーチケットの導入も要望していますが、この実証実験の結果から、市も今後の方針を打ち出していくと思います。支援が必要な方に行き届くような提案をしていきたいと思います。

また、これも1期目に要望を重ねていた「健康(健幸)ポイント」の実施ですが、これは先日の3月議会で、今後実施予定であることが報告されました!
これは、歩くことや検診受診、運動教室への参加でポイントがたまり、それを地域振興券などのサービスと交換できるといった取り組みで、実施されている自治体では介護予防・医療費抑制などの効果があることがわかっています。
実施内容の詳細は未定ですが「健康寿命を伸ばす取り組み」で、元気で長生きできる橿原市にするのが目標です!

他にも、災害時に高齢者などが避難できる「福祉避難所」の新たな取り組みや、高齢者への配色サービス「食の自立支援」の対象者緩和、薬の過剰投与を防止する取り組みなどを要望していますが、残念ながらまだ形になっていません。
先日は、3月の一般質問で「子育て世帯へのおむつ用ゴミ袋の無料配布について」を質問しました。
この施策は、高齢者の介護用おむつ利用者を対象にすることも可能であり、そのような取り組みにも広げて欲しいことも伝えています。
子育て世帯の方が、支給対象者や期間がわかりやすく予算の目安がたちやすいこと、乳幼児期は支援施設とつながりに課題があることから、先に要望しています。
また、同世代で話しやすいということもあると思いますが、日頃から子育て世帯の方からのご要望をいただく機会が多いのも事実です。
高齢者の方々、またはご家族からのご要望も受け付けております。
人間だれでも歳を取ります。橿原市が「ずっと住み続けたい」と思っていただけるまちになるよう、今後も課題に向き合っていきます。