本庁舎の解体について

|

橿原市の本庁舎。
1961年(昭和36年)に建築され、長い間橿原市の本庁舎として利用されてきました。
その後、耐震性能がないことが分かり、前森下市長時代に、現在地での建て替えの方針が示されました。
しかし亀田市長が、既存施設の活用をすることで、本庁舎の建て替えを取りやめる公約を掲げて、1期目の当選。
当選後、一度は建て替えの方針に切り替えるも、地盤が軟弱なことなどが判明。建設費用が増大したことで、建て替えを断念しました。

令和3年には、一旦本庁舎の部署を既存施設に分散させ、ミグランス(分庁舎)の上階にあるホテルとの契約が切れた20年後に、ミグランスに部署を集約させる案が提案されました。


しかし、本庁舎の住所を変更する条例の改正案に対し、市議会で採決したところ、反対多数で否決され、ミグランス集約を前提とした分散案は不可能に。(私は本庁舎建設にお金を使わず、その分の予算を子育てや福祉に力を入れて欲しいと考え、賛成しました。)

地震によって倒壊する可能性が高く、外壁にアスベストが使われていることも判明している本庁舎。
仕事をする職員や来庁する市民の命を守るために、とにかく危険な本庁舎をなんとかする必要がありました。そこで早期の解体をすすめるため、まずは本庁舎にある部署の一時避難先の選定や、避難先の整備が進められてきました。
そして2月半ば、議会をはじめとした一時避難する部署の引っ越しが完了。
2月15日、本庁舎の解体セレモニーが行われました。


解体はアスベストが飛散しない方法で行われます。解体は今年いっぱい、外構の整備を含めると令和6年度いっぱいは、かかる見通しです。
解体中はご不便をおかけしますが、どうかご了承ください。

また、一時避難した部署が、引っ越し先の施設での執務を開始しています。
お越しになる際にはどうぞお気をつけ下さい。
新しい執務場所については、広報にもご案内がありましたが、橿原市のHPにも掲載されています。


本庁舎では、東棟(正面向かって左端の棟)は、本庁舎本館と建設時期が異なり、新しい時代に建て増しされた部分であり、耐震性能があることがわかっています。こちらに市長室が置かれています。

また、本庁舎本館の道を挟んだ向かい側にある北館(旧NTT)は、残ります。

本庁舎の東館
本庁舎東館の入り口

これまで、本庁舎にあった議会も、万葉ホールに一時避難しています。

本庁舎の方向性については、昨年12月の議会で市長より、
「土地を民間に貸し出して、にぎわいをうむ施設を建設していただき、その中に本庁舎の執務室を借りる、費用は土地の賃料を利用する」という考えが示され、民間への聞き取り調査に必要な費用も予算化されました。
市は、民間活力の導入で、公費負担を極力おさえると説明しています。

今後はこの方針や調査結果を踏まえて、市議会でも審議していく予定です。


約63年間使われた本庁舎。
思い出のある方々も多いと思います。

なにもしなければ人口が減っていく将来のことをしっかりと考えていきたいと思います。