令和5年12月定例会 振り返り

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12月議会を振り返ります。いくつかトピックをまとめています。

・私の所属する、厚生常任委員会より

 引っ越しや自宅の片付けなどで出る「一時多量ゴミ」。事前申し込みの上、まとめて収集できる取り組みを始めるための、条例改正案が審議されました。
 有料で、2トン(9000円)もしくは350キロ(5000円)相当を積める車両2種で収集するとのこと。
現在、一時的にでる大量のごみは、自分でクリーンセンターなどに持ち込むか、有料ゴミ袋に入れて収集日に出すなどの方法しかありません。
 引っ越しや家の片付けなどの際、便利に使っていただけると思い、賛成しました。
 私からは、申し込み時に車両の大きさと積み込めるゴミの目安などがわかりやすいよう、写真などを使った情報発信と申込時の丁寧な説明をお願いしました。
 (議案は可決されましたので、4月から始まります)


・福祉センターやわらぎの郷を廃止する条例案。

 やわらぎの郷は、温浴施設を兼ね備えた福祉センターです。現在は主に、高齢者を中心に入浴や囲碁などで憩う施設となっています。市からは施設の老朽化、利用者の減少と固定化が見られると説明がありました。昨年には女湯の天井が壊れ、現在はひとつの浴室を男女日替わりで使用しており、令和6年3月には民間に運営を委託している期間が終了することから、令和6年3月でセンターを廃止する方針です。

 私からは、市は平成30年の段階で、やわらぎの郷を今後廃止や民間移譲する方針を出していたものの、これまで段階を踏んだ丁寧な周知や説明が足りていなかったことを問いました。
 他の委員からも、入館料の値上げで存続という可能性がないのか、温浴施設のみ廃止した運営ができないのかといった質疑がありました。

 市はいずれも試算したものの、施設全体の改修にも費用がかかることから、現実的な案とならなかった旨の説明がありました。令和3年で収入は600万円弱に対し、指定管理料は毎年約8660万円かかり、さらに修繕費が令和6年の更新時に約5500万円、数年内に外壁改修などで約2億円かかるということでした。

 市民の十分な理解が得られず、便利にご利用されている方がいらっしゃる中での廃止は大変心苦しく思います。しかし、利用者の減少や赤字の運営、改修費用が多額であること、廃止しても指定避難所として利用できることから、廃止はやむをえないと判断しました。

 やわらぎの郷の廃止条例は、厚生常任委員会では1名の委員が反対しましたが、それ以外の議案も含め、提案された議案はすべて賛成多数で可決されました。
 (最終日の本会議でも、反対と賛成に分かれましたが、賛成多数で可決されました)

・議会改革特別委員会

 私が提案し、素案作りの勉強会座長として取り組んで来た「橿原市議会機能継続計画(議会BCP)」の案を了承いただくことができました!

 令和3年に「橿原市議会災害時行動方針」というものがありましたが、あまり具体的な内容ではなく、初動期や復旧期など、段階を踏んで必要な体制までは、詳しく決まっていませんでした。

議会BCPを策定することにより、まずは災害時に必要となる組織体制や議員の行動基準を具体化しています。そして「市政に市民の声を反映し議決する」議会としての機能を継続することを目指しています。

1月1日には、能登半島で大きな地震がありました。今後も気持ちを引き締めて防災に取り組みたいと思います。

今後は毎年実施予定の防災訓練を通して、議会BCPの見直しも実施していきます!


・今回の一般質問

Youtubeでもご覧いただけます。
冒頭「健康(健幸)ポイント制度について」から

2つめ「障害者差別解消法の改正について」から
最後の質問では、少し手話を交えて質問をしました。つたないですが、ぜひご覧ください。

健康ポイントとは、ウォーキングや検診、運動教室参加などでポイントがたまり、地域商品券などと交換できる制度。生活の質向上、医療費・介護給付費の抑制効果も。

障害者差別解消法は来年4月1日に改正法施行されます。
行政機関では義務化されていた「合理的配慮」が事業者へも義務化されます。 しかし、まだ法律の内容が浸透していません。
私がかつて販売員をしていた時に、聴覚障害者のお客様とのコミュニケーションで、簡単な手話をよく使っていました。久々ですが、今回せっかくなので最後に手話を使いました。

12月議会では補正予算も審議されました。主な内容は、物価高騰対策・支援として、全市民対象に1人2000円のクーポン券発行と、住民税非課税世帯を対象とした1世帯7万円の給付費です。
(可決されました。準備が整い次第、対象者へはお知らせが届きます。)

補正予算には、市議会議員の期末手当の増額の予算が含まれていました。私は、他の補正予算に異議はありませんが、現状での議員の手当増は市民の理解が得られないと、反対しました。
補正予算は賛成多数により可決されました。

他は、私も賛成した意見書1件が否決された他、提案された議案は可決されました。
以上のように、12月議会は議員の意見が分かれる議案もあり、多様な質疑が行われました。