9月議会のメニューは…
・厚生常任委員会
・決算特別委員会
・市庁舎建設事業等に関する特別委員会
・厚生常任委員会文教常任委員会連合審査会
・議会改革特別委員会
・一般質問
・厚生常任委員会文教常任委員会連合審査会
9月6日
厚生常任委員会
橿原市リサイクルプラザ条例の一部改正について
橿原市本庁舎の耐震性能が極めて低いため、本庁舎に入っている部局を各公共施設に避難させます。リサイクルプラザも貸していた部屋に一部部局を入れるため、条例を改正します。
矢追もと この条例の改正は、リサイクルプラザの一部が市の部局の一時避難先になるということで貸館機能がなくなったり、それ以外にも改定されたりしていると聞いています。リサイクル館の1階に、市民の方が最近よくおいでになるリサイクルコーナーがあります。担当課の情報発信のおかげもあり、割と認知され始めていて、定期的にお越しになる方も多いと聞いているんですけど、この1階にも一時避難で入る部署があると聞いていますので、リユースコーナーと新しく入る部署の関係、リユースコーナーへの影響がないのかを聞かせてください。 資源循環課長 リサイクル館のプラザ棟1階でガラス工房をやっていた部屋に、農政課と農業委員会が移転する。1階ロビー、再生工作室等は今までどおりで、そこで今もやっているリユースコーナー、再生品の展示など、引き続き同じような活動を行える施設となる。 矢追もと ありがとうございます。リユースコーナーのほうの影響はないということで安心いたしました。 2階よりも上の貸館機能に加え、情報発信コーナー、映像コーナーなどにも市の部署が入ると聞いています。昨年の資源循環課の令和4年度の施策評価シートのところに、地球環境に関する施策の分野で、2番目と3番目に効果があった事業として、リサイクルプラザの管理事務と3R推進事業というのが掲載されています。情報発信コーナー、ガラス工房の活用、そういったことはこの中には含まれていないと思ったんですが、今回部署が入るスペースは昨年まで資源循環に寄与していたのか。そういったものがなくなった上で、今後どのように市民に情報発信なり、見学なりをしていただくお考えなのかをお聞かせいただけますか。 資源循環課長 2階では、お子さんが施設の見学に来られたときに、「スタジオくるりん」ということで学習設備を設けていたが、建設から二十数年たち陳腐化が進んでいる。これまでリサイクルの啓発ということでやってきたが、世の中がリユース、ごみを出さない啓発に変わっている。「スタジオくるりん」は撤去して執務室として使うが、令和6年度から長期包括の乗り継ぎがあり、契約条件で啓発設備の充実を盛り込んでいる。新しい時代に合わせた啓発を提案いただき、市と相談しながら、時代に合った啓発をやっていく。最近、施策に書いた目標は1階のリユースコーナーでごみの全体量を減らす目的で行っており、影響はない。 矢追もと ごみの処理場というふうなイメージですと、比較的危険な場所も多いのかなというふうに感じてしまうんですけれども、情報発信コーナーとしてはなくなりましたが、処理されている現場というのはお子さんでも見学することは可能でしょうか。 資源循環課長 見学者通路のほうは改修等を行わず、残っているので、そちらで小学生や子どもたちが見学申込みをしてこられたら見学できる形になっている。 矢追もと ありがとうございます。形は変わっていきますけれども、今の時代に即した情報発信と取組を継続して行えるように担当課にはぜひ努力していただけたらと思いますので、よろしくお願いします。
9月11・12日
決算特別委員会
橿原市の市民一人当たりの教育費が少なくないですか?
矢追もと
橿原市の歳出を項目別に見ると、類似団体の中でも教育費の割合というのが少ない傾向が見てとれます。生駒市と比べても市民1人当たりで、2010年からの平均で6,600円少なくなっています。先ほど類似団体の比較という話も出たんですけれども、全国の類似団体比較でも同様で、平成20年ぐらいまで見させていただいたんですけども、平均と拮抗する年ですとか上回る年というのが見られませんでした。常に平均よりも低いままなんですね。全体的な項目別の歳出というのが、バランスが取れているかどうかということでお聞きしたいです。
今後は教育施設の改修ですとか長寿命化というところにたくさんの費用が必要になってきます。そういった営繕費も教育費の中に含まれてくると思うんですね。そうなったときに、教育費は一時的に上がったように見てとれるかとは思うんですけれども、それが直接子どもに関わる部分、ソフトの部分、教育が手厚くなったというふうに見ることができるのか、そうでないのかというのが大変分かりにくいと思うんですね。類似団体との比較というのは、先ほどおっしゃったような数値で毎年、ほかにも何らかの形でされているのかなというふうに思っているんですけれども、橿原市として、何にお金が一番かかっていて、なぜ教育費は少ないのか、分析されたことがあるのか。もし何らかの見解があるようでしたらお聞きしたいです。お願いします。
財政課長
教育費の割合についてですけれども、委員さんお述べのとおり、営繕ですとか長寿命化ですとか工事に関わる費用も教育費となりますので、どの年度にそれを行った、投資的な経費があったかということで教育費の増減がございますので、一概に年度間での他市との比較はしづらいのかなと思ってはおります。
また、基本的にはこの款別、教育費ですとか民生費というのは全国統一的なんですけども、例えば橿原市の場合ですと、こども園を設けておりますので、幼稚園部分の歳出が民生費に保育所・幼稚園費というような形で含まれておったりですとか、スポーツ施設に関わる部分が教育費で計上されている市もございますが、橿原市は総務費になっているとか、単純な比較はできないところがあるかとは思います。
ただ、おっしゃるとおり、長寿命化等がかさめば教育費の割合が大きくなるかとは思いますけども、橿原市としては、子育て、教育、ICTということで、教育のソフト面にも力を入れておるところではございますので、款別の費目だけでは見えないかもしれませんけれども、教育に力を入れているというところはほかの側面からアピールできたらとは思っております。
矢追もと
それでしたら、それをもう少し市民に分かりやすく、数で示していただきたいんですよ。もう少しデータとして示していただきたいんです。やはり、こうやって総務省が公表しているデータなので、一応比較というのが可能になっているわけですね。そのときに、橿原市が、教育費が少ない理由というのは、これこれこういう理由で、子ども、子育て、教育には橿原市はこれぐらい使っているんですよ、他市でしたらこれぐらいですよと、こういうふうな見方をしたら十分なんですよという比較・分析というのがあまり分かりやすく公表はされていないかと思うんです。
今までの、単純に比較できないというお話だったんですけれども、こういうふうに比較したら大丈夫だったという分析自体はされたことがあるんですか。臆測だけなんでしょうか。
財政課長
他市の決算書等を拝見して、橿原市とはこういう項目が違うんだなということは比べたことがございます。ただ、全てにおいて分析できているとか、これだから大丈夫かというと、そこまでの数字は持ち合わせていないのが現状です。
矢追もと
ありがとうございます。
民生費で含まれている分、そういったところを合わせれば、ほかの類似団体と教育費は変わりないですよ、むしろ、もしかしたら多いかもしれませんということがもしあるのであれば、そういったデータを出していただきたいんです。そういったときに、じゃ、民生費が今度はどれぐらい減るのかというのが分からないと、私たちも、橿原市の歳出というのがバランスが取れているのか、それとも、単なる橿原市だけの思い込みで使い過ぎている部分があるのか、もしくは足らないところがあるのかというのが見えてくるんじゃないかなと思うんですよね。そういったことについて今後取り組まれるご予定はありませんでしょうか。
財政課長
より分かりやすくお伝えできるようなことは検討していきたいと思います。
矢追もと
できれば、先ほどおっしゃっていたような類似団体との比較、数項目だけではなくて、そういった分かりやすいデータも出していただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
世界遺産候補の藤原宮跡で外来種を植栽することについて
矢追もと
ホテイアオイですとか藤原宮跡のコスモスのことで確認させていただきたいんです。先ほど、外来種について周辺への環境影響は特になかったという答弁だったと思うんですが、世界遺産登録をする上で、外来種を植栽しているということがハードルになったり、ネックになったりということがないのかどうかだけ確認したいんです。専門家からは、植えてもオーケー、世界遺産登録した後も植えてもオーケーというふうな確認は取れているんでしょうか。
魅力創造部長
外来種については、世界遺産に関する講演会が一度行われたときに、コスモスなどの外来種を植えることについて意見した専門家もいたが、今のところ、それがネックになって登録できないのではないかというような議論にはなっていない状況です。今後、世界遺産登録にふさわしい文化財、また活用も含め、そういったことについてもまだまだ検討していく。
矢追もと
今のところネックになっていないとおっしゃったんですけども、私もその講演会の内容をちょっと懸念しておりまして。実際に市の写真としては、コスモス畑ですとか菜の花畑というのが印象的に使われておりますので、それが今後も使えるのかどうかというのはとても気になっていたんですよ。そこをしっかりと踏まえていただいて今後の方針を出していただきたいですし、それが大丈夫なのかどうか、太鼓判を押していただいているのかどうか……もう大丈夫ということでよろしいんですね。
魅力創造部長
太鼓判というところまでは、まだまだ。今後も世界遺産登録についての申請なり、それに対するコメントが出てくると考えているが、藤原宮跡の特にコスモスなどの植栽事業については、文化庁の許認可を受けた上で進めているので、十分協議しながら進めていきたい。
亀田市長
今、質問がありましたが、明確に外来種があかんということを今言われていることは私も記憶はしていないです。ただ、専門家の方といろんなお話をするときに、「外来種を植えるのはどうなの?」みたいな話があって、そのときに私自身がお答えしているのは、これは結論が出る話ではないんですけれども、「そもそも飛鳥・藤原の時代は中国や韓半島からの人を受け入れて、日本の文化と融合させてすばらしい都ができたということからしたら、外来種はいいんじゃないですか」みたいな話も当然している節もございます。ただ、当然、世界遺産登録に至るまでにはいろんなハードルを越えていかないといけないということがあるので、その中で外来種が問題になるようなことがあるのであれば、しっかりと検討していかないといけないんですけれども、今の認識としては、そこを強く指摘されているということは全くない。雑談の中でそういった話は出ていて、それに対しては様々な意見があるというふうに思っていますので。ただ、ご指摘いただいたので、しっかりと注視はしていかないといけないのかなと思いますけれども。そんな認識でおります。
市ホームページのリニューアルについて
矢追もと 新ホームページ開発委託料についてお伺いいたします。 こちらは2,700万円、昨年度使われたということなんですけれども、これで新しい市のホームページの更新を行われました。この新しいホームページの市民の反応をお聞きしたいんですけれども、そういった市民の声と、あと、市はどのように評価されて、課題があるようなら、改善が可能なのかどうか教えていただけますか。 秘書広報課長 まず1点目ですが、ホームページは昨年度、3月28日にリニューアルしたが、アンケート等はとっていない。年度を越えて、必要に応じてアンケート等を実施していきたい。 ホームページの改善について、今回、トップページに「くらし・手続」や「子育て・教育」といった6つのグローバルメニューを新設し、非常に検索がしやすくなっている。キーワード検索やページID検索、「便利なサービス」等、いろんな動線を設けている。「手続検索ナビ」を新設し、電子、郵送、窓口等をまとめて、目的の手続を探しやすくした。あとは「子育て応援サイト」など特設まとめサイトを作った。そういったところが主な項目。 一方、3月28日から9月の間に幾つか指摘があった。庁舎、どこの課がどこにあるのか一部見にくいと。これは改善する。2,701万6,000円という大きな額の予算だが、このホームページは今後も何年も使っていく。 パソコン、携帯でも見やすくなっており、市民から課題をいただいたら、その都度検討していきたい。 矢追もと ありがとうございます。いろいろな項目、いろいろ探っていくときに、ファイルの形のアイコンというのが現れるかと思うんですけれども、例えば、移住の促進のホームページなども、同じホームページのフォーマットを使われていると思われまして、いろんな項目を探っているときに、同じファイルの形式のアイコンというのが現れます。あれがとても事務的で、味気ないようなアイコンに印象としては映ってしまいまして、これで同じフォーマットなんだなと私も気がついたんですけれども、ああいったものは改善可能なんでしょうか。 秘書広報課長 移住サイトなら地域振興課がベースにやっているが、今言われた部分も、またそのほかの部分も含めて、改善できるところは改善する。 矢追もと 工夫できるところは工夫して、改善していただきたいと思います。 それから、SNSへの発信とは無料ですので、ここで決算として数字には表れてこないんですけれども、職員さんの手間というのがかかっていますので、数字には表れてこない費用面というのがあるのかなと私は思っているんですね。今、媒体もたくさんありますので、やはりうまく取捨選択していくということも必要なのかなと。とても効率よく発信できる媒体を選択していくということが必要かなというふうに思っております。 私は以前、子育てに関する情報をプッシュ型で発信してほしいということを一般質問でお願いさせていただいたんですけれども、公式LINEのほうは、正直、あまり、子育ての情報がとても多いという印象はないんですよね。自分で選べるようになりましたので、たくさんの情報が欲しい方と、ある情報に特化して欲しい方というふうに分けて受け取れるようにはなっているんですけれども、まだ子育ての情報がとても多いという印象は持っていません。イベントや手続というふうな情報だけではなくて、時々は市内の施設ですとか便利な相談窓口のアピールなども行っていただきたいんですけれども、そういったものはありませんし、絵文字ですとか写真というふうなものも活用されていなくて、硬い印象が否めないんですね。そういったことについてはどのように発信を管理されているのかを教えていただけますか。 秘書広報課長 例えばLINEのセグメント配信というのを今年度5月からやっている。一番多いのがイベント・観光情報で、子育て・教育情報の区分けはあるが、数として1桁の発信になっている。LINEに関してはこのような状況だが、子育てサイトや、教育委員会のページも学校関係を特別サイトにしている。今おっしゃられたように、子育て・教育情報に限らずだが、5月から始めた中で、トータル的にはまだもう少し、あまり載せ過ぎてもというのはあるが、子育て・教育情報は私も必要と感じるので、関係課とも協議しながら、情報発信の担当部署としても、そういう形でやっていきたい。 矢追もと ありがとうございます。公式LINEって、どちらかというと、この間の台風のときとかに、ごみの収集はしませんよとか、急いで欲しいような情報というのを周知するにもとても便利な媒体だと思うんですね。子育ての情報も公式LINEを使っていただくというのは便利なんですけれども、若い方々が一番利用されているのは、インスタグラムの活用ということだと思うんです。このインスタグラムの活用というのをどのように考えていらっしゃるかをお聞きしたいんですね。 現在、市のインスタというのは、景色の投稿のものというのと観光のものだけなので、そういった意味では、子育ての情報は発信されていないと思います。私は先日、私よりも若い子育て世代の方々とお話をさせていただいたときに、一番利用するのはインスタだというふうに皆さんが口をそろえておっしゃっていたんですね。なので、子育て情報専用のインスタというものが仮にあったとしても、ある意味、発信力があるんじゃないかなと。写真というものを媒体としてたくさん多用するのがインスタグラムになっていますので、どんな場所で、どんなふうに職員さんが対応してくれるのかというイメージも同時に伝わりやすい媒体なんだろうなというふうに私は思っております。 こういったインスタグラムの活用、特に子育てに特化した活用というのをどのように考えていらっしゃるかお聞きしたいです。 秘書広報課長 すみません、ちょっと言い訳になってしまう部分はあるが、この5月からLINEの受信設定をさせていただいたのと、ツイッターでも新たに子育て情報も含めて流していくという形で進めてきた。その中で、インスタグラムは日常の写真を各市民、県民から発信してもらい、広報やホームページにつなげることを今やっており、そこの部分については今後の検討課題とさせていただきたい。 矢追もと ぜひ検討していただけたらと思います。ちょっと参考までになんですけど、やはり今の若い方というのは、その場所というのをある程度見て、想像してから行かれる方というのが多いかと思うんですね。例えば食事に行かれるにしても、いろいろなサイトで検索をして、どういった場所なのか、雰囲気がどうなのか、幾らぐらいなのかみたいなことを事前に情報を把握してから行かれるという習慣がかなりついていらっしゃると。なので、子育て施設、市がやっているものだとしても、その場所の雰囲気が分からないと足を運びにくいというふうな、ちょっとハードルが高まってしまうというようなお声を聞く機会があります。なので、ぜひこういった写真の活用というのは、これからも、公式LINEも含めですけれども、考えていただけたらと思います
ミグランス「にぎわい大路」を活用するという業者提案が履行されていない
矢追もと
分庁舎等管理運営費でお聞きいたします。分庁舎の1階には吹き抜けのにぎわい大路というものがありますけれども、こちらでのイベントの開催などの活用はSPCの委託内容に含まれていますか。
分庁舎管理室長
PFIの提案内容の中には含まれている。
矢追もと
ありがとうございます。
SPCは、PFI事業の中で分庁舎の管理運営を委託されている目的会社ということで、いろいろな企業さんが複合的に入っていらっしゃる企業ということですよね。このSPCがにぎわい大路のイベント開催などの活用を現在されているのかどうかをお聞きいたします。
分庁舎管理室長
コロナ禍もあり、現在、活用はあまりできていない状況にある。
矢追もと
今後も含めなんですけれども、まず最初にどういうふうな活用をこの場所でしようと思っていたかというところと、今後どのようにしていかれるか。つまり、最初に、契約時にはいろんな提案書を見て、橿原市としても、こちらに活用してほしい、こんなふうな活用をしてほしいという期待も込めてSPCさんと契約されていると思うんですけれども、最初の想定と、現在の状況は先ほど特に活用されていない、今後どうなのかちょっとお聞きいたします。
分庁舎管理室長
今後、コロナ禍が明けた先、市が主体で事業をしていくとか、PFI業者の活用についてこれから課題として議論していくとか、それも含めて今後検討したい。
矢追もと
当初の活用の提案内容もお願いいたします。
分庁舎管理室長
提案内容に書かれていた地元野菜の販売とかマルシェとか、そういった形でにぎわいの創出をしていければいいかなと思っている。
矢追もと
コロナ前の活用はいかがだったんでしょうか。実際に活発に何かのイベントをされたりという実績はありましたでしょうか。
分庁舎管理室長
コロナ前は、市の事業で使っている以外に特にない。「Y・e・s21ふれあいフェス」、献血、、交通安全の周知以外には今のところない。
矢追もと
今お聞きしたとおり、その場所があまり活用されていないという現状があるということが分かりました。私は昨年、分庁舎管理室のほうに直接、ストリートピアノを置いたらどうか、この場所をもっと活用したらどうかというふうなことも提案させていただいたんですけれども、夜間の管理の問題というのがあって実現しなかったというようなこともありました。ただ、この場所は駅前で、しかも、ホテルの真下という位置が生かされていないというのは、私、とても残念に思っております。
例えば千葉県の流山市ですとか、子育て政策に力を入れて人口を増やしたような自治体ですと、快適な住環境のほかに、楽しいイベントが開催されているまちであることということもすごく大切にしていらっしゃいまして、市民が主体で、行政は環境整備の支援を行うものなんだというふうな考えをお持ちなんですね。また、7月に私は京都へ視察に行かせていただいたんですけれども、郊外の駅周辺でマンションの建設事業者に、建設の際に歩道を1、2メートル後退させてほしいと。その分、歩道が広がった、そのエリアを使って、オープンカフェだとかイベントを行うということを想定して、高さのほうを規制緩和して、その代わり後退してマンションを建ててもらうというような、そういうふうな規制を取り入れている、今後そういったものが入っていくというふうな話もお聞きいたしました。
そのように、いろいろな自治体がにぎわいの場所というのを創出することに工夫されているわけなんですけれども、橿原市にはにぎわい大路と呼ばれる場所があるわけなんですね。この立地を生かした活用が必要だと思うんですけれども、実際、当初、活用についてもSPCから提案されていたということも含めて、チェック体制というのはどのようにされているんでしょうか。つまり、提案のとおりにSPCがその場所を活用しているのかどうかという市のチェック体制というのはどういうふうになっていますでしょうか。
分庁舎管理室長
月1回、維持管理・運営分科会を開き、モニタリング会議も月1回、維持管理・運営をチェックするために行っている。
矢追もと
開催されていても、今のお話を聞いていると、実際にそれが有効な場所として機能していたのかどうかというのが私は少し疑問に思っているんですね。市が主体、市がどなたか団体を呼んでくるとか、市が企画して、例えばそこで何かイベントをやりたい方を呼んでくるというのではなくて、SPCが主体となって、そこでやりたいという民間の団体さんなりが入ってくださって、そういう方々が主体になったらいいんじゃないんでしょうかね。市があまりそこで、自分たちが中心になってしまって、市がやることというのはちょっと制限がかかってしまうときもありますよね、いろいろな形で。職員の方々のお手間というのもかかります。当初の想定ではそうではなくて、ここの活用をするのがSPCとの委託内容に含まれているということですので、先ほどのご答弁の中で「市が主体で」というふうなお言葉も少しありましたけれども、もう少しSPCにそういった活用を促されてはいかがでしょうか。
分庁舎管理室長
SPCの事業の提案の中にそういったことが含まれているので、今後、SPCとにぎわい大路のにぎわいの創出に努めたい。積極的に協議し、活用を考えたい。
矢追もと
ありがとうございます。積極的にぜひお願いいたします。先ほどおっしゃっていただいたマルシェですとか、地元のお野菜ですとか物産品などを、例えば定期的にそこで販売するような朝市みたいなものでも開催すれば、観光客の方がそちらで橿原市のことをより深く知っていただいたり、生産者さんとお話しするような機会というのも設けられるかなと思いますし、それが市民にも周知されれば、市民に認知されて、定期的に足を運んでいただけるようなイベントになる可能性も秘めていると思います。マルシェだけではなくて、様々なイベントの開催というのが可能だと思いますので、ぜひこういった活用をしっかりとSPCと協議しながら今後は進めていただきたいなと思っております。要望です。
こども科学館について
矢追もと
こども科学館の管理活用事業費2,700万円のうち、運営業務委託で約2,000万かかっているということなんですけれども、実績報告書のほうも見させていただいて、私が入館者数と入場料で計算すると、大体半分ぐらいの赤字、この業務委託にかかっている経費の半分ぐらいが入場料で賄える金額で、約半分は赤字の部分になってしまうのかなというふうに思ったんですけれども、実際のところ、数字的にはどうだったのかを教えていただけますか。
人権・地域教育課長
こども科学館の入館に係る歳入はコロナの影響もあり大分変動がある。令和4年度はこども科学館使用料967万2,360円となっている。こちらはコロナ以前の数字まで回復している。
おっしゃられるように、こども科学館の受付及び管理運営に係る費用は3年間のプロポーザルで契約しており、令和3年9月1日から令和6年8月31日までで総額5,943万840円となっている。どうしても運営に係る費用がかかる現状がある。
矢追もと
ありがとうございます。
入館者の入場料よりも費用のほうがかかってしまっているとしても、それを上回るような影響というか、教育的な意味があるのであれば必要な経費ということになるかと思うんですけれども、展示が古くなってきているだとか、今後の方針なんかについては、以前の議会の委員会などの場でも私は検討を要望させていただいたようなこともありますのでこちらでは繰り返さないんですけれども、やはり入館者数を増やすための取組というのは続けなければいけないのではないかなというふうに思っております。昆虫館なんかと比べて、生き物を飼っているわけではありませんので、基本的には、こちらの施設はものすごくたくさんの経費がかかるというわけではないかと思うんですね。なので、たくさん来ていただければ来ていただくほど入場料の収入というものは増えると思うんです。
そこで、お聞きしたいんですけれども、今、図書館とともに、こちらの科学館というのは旧ツイッターのXをされているんですけれども、このほうにあまり科学館の情報というのが載ってこないんです。業務委託の中にXでの発信というのは含まれていますでしょうか。お答えください。
人権・地域教育課長
こども科学館のイベントごとにXを活用している。また、各タウン情報誌にも掲載依頼をかけている。
すみません、費用には含まれておらず、事務局でやっている。
矢追もと
ツイッター、今のXですが、私も図書館と科学館のアカウントをフォローさせていただいて内容は拝見しているんですけれども、ほとんどが図書館の情報発信で。もちろん図書館のほうが、新しい本が入りましたとか、イベントはこんなのを行いますとか、発信されるような中身が多いということもあるのかもしれないんですけれども、基本的には月に1回、今月はこういうふうな実験をします、イベントをしますというのを掲載されて終わりなのかなという印象が否めないんですね。
今お聞きしますと、業務委託の内容には、こちらはXでの発信というのは含まれていないと。職員の方がやってくださっていると。その職員というのは、人権・地域教育課のほうでされているということでよろしいでしょうか。
人権・地域教育課長
お述べのとおり、人権・地域教育課の職員がしている。SNSの情報発信で少し補足。他に市のフェイスブックを使っており、子ども向け情報サイト「いこーよ」、読売奈良ライフ運営サイトである「yomiっこ」「Narakko!」、「まほなび」、「日刊Webタウン情報ぱーぷる」、「ならリビング」、「イベントバンク」、「関西文化.com」、「ナラプラス」、こういったところを活用している。
矢追もと
ありがとうございます。発信はそういった形でもしてくださっているということなんですけれども、ぜひ、今できることはなるべく工夫してやっていただきたいんですね。私が言いたいのはそれだけなんです。少し前に科学館の入り口左にあるボールがころころと転がっていく展示のことを何かの媒体で紹介されていたのを私はちょっと記憶しておりまして、すみません、ツイッターだったのか、何だったのか、今すぐ出てこないんですけれども、その説明のところに「小さいお子さんでも来ていただければ楽しめる展示がありますよ」と、そういうふうな感じで書かれていました。科学館という言葉のイメージで、ある程度小学校になってからじゃないと楽しめないだろうとか、そういった先入観をお持ちの方もたくさんいらっしゃるかと思うんですけれども、実際に行ってみると、こんな展示があって、こんな年齢層の方も楽しめますというふうな具体的な発信というのはXでも今でもすることができますし、LINEでもやっていただくことができると思います。業務がこの業務委託の中に含まれていないということなので、それはどうしても職員の方のお手間になってしまうというのが、今ちょっとなかなか大変なんだなというふうには私は思ったんですけれども。入場者数を増やすためにできることの工夫というのは、皆さんで考えてぜひぜひ取り組んでいただきたいんですけども、いかがでしょうか。
人権・地域教育課長
今、委員お述べいただきましたように、子どもさん、特に就学前のお子さんでも楽しんでいただける展示物があるということをPRし、特に平日の午前中であれば館内がすいているので、小さなお子さんでも比較的ゆっくりと見ていただけるということで、そういった就学前の親子を対象としたイベントを開催している。また、そういった形で平日の午前、どうしても遠足がない日とかにつきましては入館者数が限られてしまうので、そういった形で少しでも入館者が増えるような工夫は今後も続けていきたい。
矢追もと
ありがとうございます。ぜひ、「雨の日でも楽しめます」とか、「図書館も一緒に行けますよ」とか、いろいろな情報発信の方法を工夫しながら、来年、少しまた入場者数が増えているような数字を見せていただけたら大変うれしいなと思いますので、要望としてよろしくお願いいたします。
移住促進コンシェルジュについて
矢追もと
移住促進コンシェルジュ育成研修委託料についてお聞きします。
こちらの費用については、国からの補助金ですとか交付金というふうなものも充てられていましたでしょうか。
地域振興課長
地方創生推進交付金が2分の1当たっている。
矢追もと
約160万円ぐらいの費用のうちの2分の1がそのように国からのもので、半分が市の予算で組まれているということですよね。ありがとうございます。
こちらのほうの、実際にこの研修を受けて、コンシェルジュとして活動できるような方々というのは、今、どういった場所に、何人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。
地域振興課長
コンシェルジュ研修、昨年は5回。計24名が受講。市職員が11名、NPOほか関係団体で13名。
矢追もと
コンシェルジュというとちょっとふわっとしたイメージになってしまうんですけれども、実際にこの研修を通してどのようなスキルを身につけていらっしゃるのかを教えていただけますか。
地域振興課長
コンシェルジュと一言で言っても、なかなか幅広い。移住相談に関わって来られる方、いろんな思いを持ちながら移住相談に来るので、多様な相談に、様々な分野、知識のスキル等を持ちながら寄り添い、必要に応じて必要な分野の関係機関のほうにつないでいくような役割になればと考えている。
矢追もと
もう1回スキルについてお聞きしたいんですけれども。今お聞きした内容ですと、寄り添いであるとか、あとは、自分が知らないことを誰が知っているかということを知っておくスキルというふうな感じで聞こえたんですけれども、実際にはそういう感じなんでしょうか。それとも、市のことであるとか、分野外のこともその研修の場でも勉強されているのか、ちょっと教えていただけますか。
地域振興課長
移住促進に関しては、移住・定住サポートネットワークというのがある。そちらで仕事、金融、不動産、それぞれの分野で専門家もいるので、深い部分の知識・スキルはそれぞれの関係機関とにつなぐ。そういった意味では、コンシェルジュというのは、この方はどんなことを望んでいるのか、どういうところに橿原市の魅力があるのかということを伝えながら、必要なところにつなぐ役割と考えている。
矢追もと
ありがとうございます。
私も実際、橿原市というところに自分が移住者としてやってきて、一番最初に住んだところから今井町に移住するときには、やはり、つないでいただくような、窓口となっていただいたような方がいらっしゃって、そういった方々にはいろんなことを教えていただいて、もちろんその方の分野外のこともあったかもしれないんですけれども、何というんでしょうかね、その方がやっていらっしゃる業務プラスアルファの部分で大変お世話になった記憶があります。なので、そういった窓口になる方がいろんなところにいらっしゃることと、その方の印象というんでしょうか、どのぐらいその方と懇意に自分の気持ちを話せるような感じになったかというふうなこともとても重要なことなのかなというふうに思っております。ですので、そういった方々を増やしていただくというのは、先ほどあったような補助金などと同等に、とても大切なことなのかなと思っているんですけれども。
ちなみに、職員の方は11名、これを勉強していただいているということなんですが、もし職員が場所を替わるようなときには、この職員、また新しく来た職員には、さらに費用をかけて研修を行っていくというような、そういうふうなことになっていくんでしょうか。
地域振興課長
当然、今、移住施策をやっている部分については、担当職員はコンシェルジュとして勉強してスキルアップをさらに続けていく。例えば、既にコンシェルジュを受けた職員についても、ほかの部署等に移りましても、要は橿原市のPR、橿原市のいいところを紹介できるようなスキルになればいいと思っている。なので、必ず移住にしか使えないものではなくて、橿原市を宣伝できる、PRできるスキルを身につけていける、そういうコンシェルジュになっていけばいいのかなと思っている。
保健センターの管理業務について
矢追もと
保健センター管理運営費についてお聞きいたします。
ちょっと小さいことなんですけれども、建物清掃業務委託料というのと別に、芳香剤入替業務等委託料というのがあるんですけれども、これは、具体的に、芳香剤についてはどのような業務なんでしょうか。
健康増進課長
芳香剤はトイレです。特に男性のトイレは小便器単位で水を流したら芳香剤がからんからんからんと言うかなと思うが、その入替えと、女子トイレの場合は一括でトイレに入ったところに設置されているが、その入替えの年額になっている。この契約については、市役所一括での契約の中の保健センター分の割当てになっており、月々で、1台当たりで計算すると1,000円ぐらいかなと思うが、それの総額になっている。
矢追もと
市役所で全体に契約されているということは、保健センターだけに来られている業者さんではなくて、ほかの公共施設もいろいろと業務を回られる中で、保健センターでも業務をされていると。その分の保健センター分はこれだけの費用がかかっているということでよろしいですね。
すみません、清掃業務委託料というのに含めることはできないのかという、ちょっと、すごい市民感覚というか、素人考えなんでしょうか、これは。そういった形態は取ることはできないのかお聞きできますでしょうか。
資産経営課長
先ほどの芳香剤は日本カルミックの専用商品になっており、その代理店契約という形で、清掃業務とはまた別業者への委託という形になっているので、別の形になっている。
矢追もと
このトイレにはこれしか使えないというような特殊なものがあって、例えばリース会社さんだったら毎回毎回同じマットを持ってこられるだとかありますよね。トイレだったらこの業者さんが回ってこられるみたいな、そういったイメージで捉えたらいいんでしょうかね。
資産経営課長
今現在ついている器具自身が専用器具になっており、専用錠剤が今契約しているものになっているので、その形になっている。
矢追もと
維持管理のことを知らずにいろいろお聞きさせていただいていますので、勉強不足だったかもしれませんし、公共施設の維持管理の奥深さを今聞かせていただきながら感じたわけなんですけれども、やっぱりこれがないと臭いがという問題は発生するというふうに考えていいんでしょうか。
資産経営課長
この薬剤により、臭いと尿石が発生しにくいため、専用基剤を使っている。
こども広場や子育て支援センターと
子ども家庭相談室の連携が十分でないとされている件について
矢追もと
育児支援事業費のことでお伺いいたします。
こちらのほうで、こども広場の事業と子育て支援センターの事業というのが含まれているかなというふうに思うんですけれども、令和4年度の橿原市まち・ひと・しごと創生総合戦略の効果検証報告書では、こども広場、子育て支援センターと、子ども家庭総合支援拠点、これは、つまり、子ども家庭相談室のことだと思うんですが、こちらが、「それぞれ相談業務をおこなっているが、両者の連携が十分とはいえず、お互いの強みを生かしきれていないのが課題である」というふうに書かれておりまして、そしてその対策として、利用者支援事業をこども広場・子育て支援センターにおいても実施して、担当職員の連絡会を設けることで連携強化を図るとされています。
お聞きしたいのは、これまで連携が図りにくかった理由をまず教えてください。
子ども家庭相談室長
連携が図りづらかったというは、業務内容的に、相談員は虐待関係で非常に重い案件を取り扱っている。また、もう一方のこども広場、子育て支援センターは、比較的軽い案件の相談。同じ相談業務ではあるが、その辺の軽い・重いというのがあり、できる限り連携を取るようにしているが、その中で特定の部分に偏ったりであるとか、スムーズな連携まではまだいっていなかった。
矢追もと
重い・軽いというのがあったりすることで、じゃ、具体的にどう連携が図りにくいのかがいま一つ分からなかったんですけども、その辺りをもう少し具体的に教えていただけますか。
子ども家庭相談室長
非常に重い案件というか、相談業務の中で支援が必要な家庭は、なかなか相談に対する技術レベル、その辺りの対応の部分も必要になってくるかなとは思う。連携については、こういうご家庭があって、こういうところで、例えば、こども広場とかに支援が必要なご家庭が来たら見守っていただくでありますとか、そういう連携まではしているところはあるが、必ずしもそういう支援が必要な方全てにそんな形ではなかなか難しいと感じている。
矢追もと
改善方法として、利用者支援事業を地域子育て支援拠点でされるというふうなことを書いていらっしゃるんですけれども、この利用者支援事業というのが、そもそも国の子ども・子育て支援新制度の中で、子育て中の親子に身近な地域の子育て支援拠点、これはこども広場などのことを指すんですけれども、そういったところで日常的に相談を受けてアドバイスをしたり、子育て支援につなげるようなものだというふうに示されているんですけれども、この効果検証報告書のほうを読ませていただくと、それをこれから始めるんだというふうに読み取れるんですね。この利用者支援事業というのは、以前から国がこの事業のために専任職員というのを1名以上配置して、補助金というのも下ろすというふうに書かれているんですけれども、昨年度ですとか今年度はこれを活用されていますでしょうか。
子ども家庭相談室長
利用者支援事業について、昨年度もミグランス2階の窓口は、基本型ということで子ども家庭相談室で職員2名がおり、このご家庭にはどういった施設の利用がいいかであったり、こういった相談を受けた場合はどこの施設を利用したらいいであるとか、その辺りについては2名でずっと対応している。今年度新たに、こども広場と子育て支援センターでも職員1名がそういった相談に対応するように拡張している。
矢追もと
こども広場と子育て支援センターに1名ずつ配置して、それには国からの補助金も受けているということでよろしいですか。
子ども家庭相談室長
1名ということで、その方が必ず1名というわけではなく、複数名でそれぞれ対応するが、業務量的に1名ということで補助を申請している。
矢追もと
専任職員と国の資料には書かれているんですが、例えば、今までいらっしゃる職員さんをそれに充てる、この方が専任職員なんだというふうに任命するだけでいいのか、それとも、必要なスキルというものがあって、さらに、今までにいない方をもう1名配属しているという意味なのか、どちらでしょうか。
子ども家庭相談室長
これまで、保育士なり幼稚園教諭の資格を持っている方がそれぞれ両施設でずっと複数名勤務をしているので、その方々が資格を生かしてということで、必要な研修を受けたりして、新しい方を任命するというより、現在の職員がスキルを生かして対応している状況。
矢追もと
従来の方々に新たに利用者支援事業の専任職員としての任務も担っていただくということですよね。そういったことだと思います。それをすることによって、今まであまり連携が取れていなかった子ども家庭相談室とも、連絡会を設けて、もう少し密に、気になるお子さんの状況であったり、親御さんの状況だったりを情報共有していく、そういうふうなことでよろしいでしょうか。
子ども家庭相談室長
そういった形で、ミグランスにも利用者支援事業の職員がいるので、こども広場、子育て支援センターも含めて、連携しながら進めている。
矢追もと
ちょっと細かく聞かせていただくんですけど、昨年度のこども広場と子育て支援センターの利用者数というのが出ているんですけれども、こういった資料の中でも書かれていましたので、数字のほうは見させていただきました。この利用者数がコロナ禍前の半分以下になっているんですね。しかし、決算額ですと人事、結局、職員さんたちのお給料の部分だと思うんですけども、決算額だと、ほぼどちらの拠点のほうも例年並みなんです。人数が少ないというのは、コロナ禍のために予約制になったり、時間制限を設けているためだと思うんですけれども、今年5月に5類に移行した後も、現在もこども広場と子育て支援センターというのは電話予約による人数制限を行っていますね。例えば、こども広場は、1時間半利用できて、1回当たり30人という制限を行っています。子育て支援センターも1回当たり2時間という目安を設けていまして、運営されているんですけれども、ただし、去年の利用人数から1日当たりの利用者を計算すると、1日当たりでこども広場で35人、子育て支援センターで21人で、こども広場でしたら3部制みたいなのを取っているんですけど、1つの枠で30人いけるというふうに書かれているんですけれども、その1枠分ぐらいしか来られていないというふうな利用者人数になっているんです。今でもこういった予約制を、5類移行以後も取られている理由というのを教えていただけますか。
子ども家庭相談室長
おっしゃるように、コロナ禍がこの5月に過ぎて会議も重ねていたが、急に予約なしにしたら、人数的に多くなり過ぎる場合に備えてというところもあり、今のところコロナ禍の状況をやや緩めながらも継続している状況。来年度はこれからしっかり検討し、多くの方に利用いただける形を取っていきたい。
矢追もと
コロナ対策が重要だということは言うまでもないんですね。私もそれは十分に、そのようなことに対しては同意させていただくんですけれども。昨年度、感染が拡大している時期は利用を控える方もいらっしゃると思いますので、そういった影響も昨年度の数字にはもちろん反映されているかと思います。しかし、コロナ禍で、孤立の孤と書いて「孤育て」と呼ばれるような状況が見受けられるようになりまして、たとえ広場に行っていたとしても、もともと会えなかったりですとか、何かおしゃべりするような方も見つけられずに独りで寂しく帰るというふうな、お子さんと一緒ですけども、寂しくお帰りになるというふうな状況がもしできているとしたら、それはすごく寂しいことだと思うんですね。
利用者が減っている状況が昨年度あったにもかかわらず、なおかつ、職員というのは例年並みの予算がついているので、ほぼ同等の職員がいたんだと思うんですけれども、それなのに連携ができていないというのはどういうことなのかなというのは、私、思ったんですね。むしろ、そういう時期だからこそ、きめ細かく対応ができて一人一人の相談に乗れたであるとか、お母さんが来られたときに前のことも覚えていてお声がけするであるとか、お父さんが来られたときにお子さんの様子についてちょっと声かけされるであるとか、そういった状況がかえって活発にされてもよかったんじゃないかというふうに思ったんですけれども、そういうふうな報告は何も書かれていませんでしたけれども、それについてどのようにお考えになられますか。
子ども家庭相談室長
こども広場とか子育て支援センターに来られて、ちょっと寂しげに帰られる方がいるのは以前も聞いていた。来られる方全員に、特に初めて利用する方には、懇切丁寧に保育士、職員のほうもついていろいろ相談というか、話をしたり、とにかく満足して帰ってもらうよう、特に注意をするようにということで日頃から話している状況。連携については、コロナ禍ということで、そういった孤立が特に進んでいることもあるが、先ほどの利用者支援事業とも関わるが、各相談員のいろいろな状況把握と、技術力も共有するということで、さらに連携を密にして一人一人に対してしっかりと対応していけるように考えている。
矢追もと
コロナ禍だったという状況は十分理解した上で、今年5月以降も予約制という中で、やはり子育てされている方々が足の運びにくい施設になっている可能性があるんじゃないかというのが、私、すごく一番懸念しているところなんですね。実際に「予約制になって、ふらっと行けるような施設ではなくなってしまった」であるとか、そういうふうなお声を小さいお子さんを育てていらっしゃる親御さんから聞いています。それが半分以下になっている数値に表れているのかなというふうに感じております。
ですので、この2つの施設は、もちろん市内の方なら誰でも利用できるんですけれども、そもそも、利用されている方々ですとか、よく利用される方々がお住まいの地域というのは割と固定されている面もあったかと思うんですね。今、そういうふうな状況で、1回1時間半とか3部制にするとかというのが妥当なのかどうか。かえって足が遠のいて支援がしにくい状況になっていないのかというのは検証が必要なのではないかなと思うんですね。一気に来られる状況が本当に生まれるのかどうかですね。不特定多数の方が一気にばーっと来てしまう施設なのかどうかというところだと思うんです。換気や衛生面の対策は十分に取っていただいた上で、他市の同様の施設の管理状況なども参考にしていただきたいと思っています。
特に橿原市で幼い女の子が命を落とすというような出来事があって、今、職員さん、特に子育て世代の方々とじかにやり取りされる、よく顔を合わせるような方々がどんなふうに行動してくださっているかというのはとても検証が必要なのではないかなというふうに思っているんですね。皆さんが公共施設に足を運びにくい状況になっている今だからこそ、もう1回見直さなければならないと思うんですけれども、この検証についてはいかがでしょうか。
子ども家庭相談室長
確かに予約制という部分で言うと、まだちょっと予約が要るのかなというような声も聞いている。その辺について5類移行での検討はしていたが、それ以後は引き続きの状況ということで、ちょっと切れ目として来年度かなという部分はあったが、その辺り、今年度、途中でもあるが、実際の入場者数や来られた方のお声とかをまた引き続き聞きながら、その辺の予約制という部分についてももう一度検討していきたい。
矢追もと
ありがとうございます。感染の拡大状況などいろいろな要因もあるかと思うんですけども、いろいろな条件ですとかを比べながら、柔軟に対応していただけたらなというふうに思います。
私立保育所で働く保育士さんの支援について
矢追もと
私立保育所等補助事業費の、そのうちの保育士等定着支援金についてお聞きいたします。
こちら、決算で約4,300万円で、私立の保育所など10園、対象の保育士198人に月額2万円を給料に上乗せする補助金ですが、昨年が1年目ということで、効果が分かりにくいかもしれませんが、この目的として、1つは保育士の確保、もう1つは離職の防止というものに結局つながっているのかどうか。現在のところ、市はどのように見ていらっしゃいますでしょうか。
こども未来課長
給料に2万円を上乗せしているが、受入れ児童数は昨年と比べて増えているとはなかなか言えない状況。しかし園からは、離職率が下がっていると報告を受けている。補助金の効果が表れるまでは数年かかると考えているが、補助金がなければ保育士不足がもっと深刻な状況になっていると想定している。
矢追もと
ありがとうございます。離職の防止にはつながっているというふうに報告を受けているということですけれども、10園あるかと思うんですが、大体どの園でもそのような反応なのかどうかをお聞きしたいのと、この効果が出るのに数年かかるというふうなお話なんですけれども、大体目安としてどのぐらいをお考えでいらっしゃいますか。
こども未来課長
効果が出るまでは、今の学生さんへの周知も含め、3年はかかると想定している。
矢追もと
離職防止につながっているというのは、10園がどの園もそういうふうな回答をしているのか。それ以外にも何か反応があるようでしたらお聞きしたいんですけども。
こども未来課長
10園全園に聞き取りしていないので、園全てに効果があったか正確に分かっていないが、今後聞き取りを進め、効果を検証していこうと思っている。
矢追もと
全ての園に聞き取りしたわけではない、正確には分かっていないということなんですけれども、やはり大きな予算を使っている事業ですので、まずはしっかりと保育士さんの給料に間違いなく2万円が上乗せされているのかということと、やはりその反応、保育士さんたちが実際どう思っていらっしゃるかというのは私が一番気になるんですよ。3年というのはそんなに長い期間じゃないと思うんですね。なので、年ごとに、ある程度の様子、確認、これだけはというところは確認して押さえながら、3年なり経過して見ていただく、最終的な効果が表れてきているのかを見ていただくというのが好ましいのではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
こども未来課長
令和4年度から始まった補助金なので、毎年、全園に聞き取りさせていただこうかなと思っている。
矢追もと
これがしっかりと効果のある取組になり、保育士さんたちの処遇改善につながり、待機児童も解消する取組になるのであれば意味があると私も思っておりますので、しっかりと効果は検証していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
妊婦さんの健康診査や、橿原市がやっていない産後の健康診断について
矢追もと 妊婦健康診査委託料についてお聞きいたします。 これは約6,700万円、決算額として書かれておりまして、妊婦健康診査14回、ほぼ全ての回数が無料で受けられるということでよろしいですね。この費用については、地方交付税措置ということで、国からの交付税で賄っている事業ということでよろしいんでしょうか。どうでしょうか。 健康増進課長 妊婦健診につきましては地方交付税ではなく、妊婦健診の分で申請している。 矢追もと ありがとうございます。国に項目ごとに申請を上げていらっしゃるということですね。負担割合というのはどのようになっていますか。 健康増進課長 負担割合というか、それぞれ枠の上限があり、本人負担部分への負担割合ではなく、市の補助金の中でのいろんな項目の上限に達した部分での案分というか、総額補助になるので、それぞれの部分に負担上限はないが、橿原市は本人に対して2,000円なり、5,000円なりという補助金を交付している。 矢追もと ありがとうございます。 妊婦中の健診は無料で受けることができると。妊婦さんにとっては大変ありがたい補助なんですけれども、妊娠中以外に、大抵、出産後、産後に1か月の健診というのも受けることがほとんどだと思います。産院によっては産後2週間目で健診を行っているというところもあります。これについて自治体が費用の補助をする場合は、国が2分の1の補助をするというふうに言っているんですけれども、橿原市では産後健診の助成は行っていますでしょうか。行っていない場合は、その理由を教えてください。 健康増進課長 橿原市では、現在、産婦健診についての助成は実施していない。国が令和5年度から1回5,000円を上限に補助を出すようになったが、市は、2週間後健診は必須になっていない形が多く、特にお母さんに、母親ですね、母体への健診を入れられているところもあるが、育児不安や産後鬱などへの健診項目が重要になっている。そこは前年度から始まっている出産・子育て応援交付金の5万円の分で、母親とできるだけ早くに面談等、保健センターで実施できているので、現在は導入していない。 矢追もと 出産・子育て応援交付金のお祝い金というのは、実際に5万円ずつ、妊娠中と出産後に頂くことができて、もちろんそういった費用というのは産後に活用していただくことも可能です。ただし、私は、本来出産に関わることというのは現物給付が好ましいと思っているんですね。やっぱりお祝い金としてやってきたものを何に使うかというのはそのご家庭ごとで本当に自由になってしまうわけです。妊娠中については無料で全て行うことができるのにもかかわらず、産後になった瞬間から自分たちの費用が発生すると。せめて1か月までは、やはり体の波が本当に大きな時期ですので、そういった母体を大切にしていただくという意味でも、助成を行って、積極的にそういった健診を受けていただく。できたら、産院さんも2週間ですとか、そういったところでの健診も積極的に行っていただくというのが好ましいと私は思っているんですね。 産後ケア事業を今年の7月から始めていただきまして、なるべく早く産後のお困りを把握して産後ケアにつなげることというのが、国の産後健診の補助の要件にもなっていたかと思うんです。その条件というのが橿原市は整った状況だと思うので、今こういうふうな産後健診の補助を行う検討というのを行ってもいいのではないかと私は思っているんですけれども、いかがでしょうか。 健康増進課長 産後健診は非常に大切な健診と私も理解している。子ども・子育て施策に重点を置いて橿原市が取り組む中で、総合的にいろんなほかの事業と優先順位、必要性を勘案した上で検討できるような形で、課のほうからは子ども・子育て施策を考えているところに提出させていただきたい。 矢追もと 産後1か月の健診1回だけですし、その1回の健診に様々な産院が幾らぐらいの費用という形で設定されているのか。実際に全ての産婦さんがそういった助成を受けたときに市の費用負担というのがどのぐらいになるんだろうかという検討は一度行っていただいた上で、先ほどおっしゃっていただいたような優先順位というのもあるかとは思うんですけれども、妊娠中と産後1か月までというのをまず一体化として見ていただくということもぜひ検討していただきたいなと、私は思います。
さらら姫の活動と情報発信のあり方について
矢追もと
最初に、観光プロモーション事業費補助金、こちらの中に、さらら姫の大会運営及び派遣事業などの費用も含まれておりますが、昨年度から既婚者の方、あと男性の方の応募も可能になりました。昨年は実際に1名、既婚者の方がさらら姫をされましたが、昨年の活動内容と活動回数をまず教えていただきたいのと、それから今年度、既婚者や男性からの応募はあったかどうかを教えてください。
観光政策課長
昨年度の活動は32か所のイベントに観光PRとしてさらら姫が参加して、広く橿原市の観光PRをした。今年度募集したさらら姫は、既婚者を含め、男性の募集はなかったが、社会人を含め、学生の募集がありました。
矢追もと
ありがとうございます。
まち・ひと・しごと創生総合戦略の昨年度の効果検証報告書では、審議会からの意見として、観光親善大使が未婚・既婚、男女問わず応募できるようになったことを評価されるとともに、3名中1名を子育て親善大使とすることを提案されているんですけれども、観光政策課ではこういった提案自体はどういうふうに受け止めていらっしゃるのかをお聞きしたいんですね。今年、ちょっと既婚者ですとか男性の方の応募がなかったということなんですけれども、そもそも、さらら姫の募集を行う際に、そういった方を幅広く募集しているというふうなアピールは、正直少ないのかなと。応募の要件を見れば、もちろんそういうふうに規定はしていないというのは読み取れるんですけれども、発信自体はそういうことは含まれていないように感じますので、今回のこの審議会委員さんのご提案はどのように受け止められているかお聞きいたします。
観光政策課長
審議会から提案いただいた提案は、広く橿原市をアピールする方法として、それも1つのアイデアと受け取っている。今後、そういったことも含めて、どういった形で橿原市の観光をPRしていくのがいいのかということについても、広く検討していきたい。
矢追もと
ありがとうございます。
私は、正直、既婚の方が応募してくださったりであるとか、もしかしたら子育て世代の方、お子さんがいらっしゃる方が応募してくださっても大歓迎だと思っているんですね。もちろん男性の方もそうなんですけれども、さらら姫の今までの活動形態に縛られるのではなくて、そういった特性ですとか視点を生かした活動というのをもっと展開していただけないものかというふうに思いましたので、こういった提案は大変興味深く読ませていただいたんです。
ただ、今年ちょっと注目させていただいているのは、さらら姫の方が、観光協会のフェイスブックで活動の様子ですとか市内のお店の情報をアップされ始めているんですね。昨年はされてなかったんです。市ができる観光の情報発信には正直制限がありますし、観光協会さんも細かい発信までは手が回らないというふうにお聞きしています。観光親善大使の方が地元に住む方の目線ですとか新鮮な情報を発信していただけるのはとてもいいことだと思っているんです。なので、今年から始めてくださっているのは、私、すごくいいことだと思っています。ただし、その情報がまだフェイスブックだけにとどまっていまして、観光協会さんのホームページの中でも、まだ全く目立ってないんです。一番下までスクロールした、一番下にそれが表示されています。今回の決算ではこの数字は出ていないんですけれども、令和3年度には、このホームページのリニューアルに市から約1,000万円かけていまして、情報の鮮度を上げるということもその1つの目的だったんですね。この辺りは、前のページの観光協会運営補助金とも関わってくるんですけれども、現在、このホームページの情報方針とその方法について、どのような協議を観光協会さんとされていますでしょうか。
観光政策課長
観光協会とは、毎月1回、協会と会議を持ち、情報交換、意見の交換もしている。ホームページの更新は、なかなか更新の頻度が低いと申し上げ、しっかり更新するよう伝えている。さらら姫のフェイスブック等も、せっかくそういった形で、さらら姫の活動として、いい活動をしているので、観光協会のホームページ上でも目立つように協議している。
矢追もと
フェイスブックの情報というのは、設定を行うだけで、インスタグラムにも同時に同じ情報を上げることが可能なんですね。まずはそういったことを始めていただくのでも結構ですし、ホームページを見ている方が実際にフェイスブック、インスタをされていない方であれば、そういったSNSの情報というのは大変見にくいので、ホームページ上にも同じような情報を反映していく工夫というのも必要ではないかなというふうに思っています。
それと、職員さんとお話しすると、市が情報発信することの難しさ、特に公平性の観点から、お店や人を紹介することというのにはハードルがあるということをよくお聞きします。これ、観光の分野だけに関わらずなんですけども、そういった声をたくさんお聞きするんですが、一方、生駒市は、いこまち宣伝部という市民参加型の取組があります。希望する一般の方々が、まず最初に応募していただいて、集まっていただいて生駒の魅力を話し合ったり、講座を受けた後に、市内の魅力的なお店や人ですとか、あと景色なんかを情報発信されているんですね。これは、ちなみに生駒市ですと、広報広聴課の施策の1つとして取り組まれています。本市ですと秘書広報課になるんですけども、今は答弁を求めませんが、ぜひこういった取組を参考にしていただきたいんです。
市で発信できないことを情報発信するということが、好きな市民の方ですとか、スキルを持っている市民に楽しみながらやっていただく工夫というのがすごく必要なのではないかなというふうに思っています。さらら姫も、任期の初めに情報発信方法をレクチャーして、今されているようなフェイスブックの発信、そういった分野を広げていくですとか、子育て世代とか男性とかを任命していく中で、それぞれを生かした発信をしていただくですとか、1年の任期を終えた後も、例えば応援団の形で、ちょっと情報発信、継続してやりたいよという方には発信を続けていただくということもできるのではないかなというふうに思っているんです。
応募規定が変わったことで、こういったさらら姫の役割も変化していく、活用の仕方というのが、いろいろと視点を広げていただくことができるのではないかと思いますけれども、今後のそういった見通しについては、具体的に観光政策課としては前向きに考えていただけるのかどうか、お願いいたします。
観光政策課長
今のところ、まださらら姫のOBとかOGの方に情報発信していただくか検討に入っていないが、そういった方法もいいアイデアだと思うので、提案を受けて広く検討していきたい。
矢追もと
ぜひそういうふうな、様々な方が参加していただける、特にやりたい市民の方に、ぜひ一緒に市を盛り立てていただくというふうな取組をやっていただきたいと思います。これ、観光政策課だけにということではなくて、いろんな部局でそういった市民の力というのを活用できるのではないかなと思いますので、参考にしていただきたいと思います。
市内の無料Wi-Fiについて
矢追もと
通信運搬費のことについてお聞きいたします。通信運搬費で280万円記載されているんですけれども、こちらは、Wi-Fiの整備費用というのが入っているというふうにお聞きしております。私は今井町に住んでいるのですが、町内には市が来訪者向けにWi-Fiを整備されているんですね。今井町以外にもあるというふうにお聞きしているのですが、このWi-Fiの整備というのはいつからされているかということと、市内のどこに整備しているかということと、何にどれぐらいの費用が具体的にかかっているのかの内訳を教えてください。
観光政策課長
市内にWi-Fiの整備がされており、一番古いので、平成27年度に設置したのが18か所。それから、今井町にWi-Fi整備した分は、平成30年度に設置し、25か所。それから、27年度に設置したのは118万円ほど。それから、30年度に今井町に設置した分は158万ほど。
矢追もと
すみません、今井町以外で、市内のどこに設置されているのかもお願いいたします。
観光政策課長
27年度設置部分は駅に3か所、それから主な公共施設、それから観光トイレ3か所。例えば主な施設は、ナビプラザ、華甍、今井町並保存整備事務所、藤原京資料室、歴史に憩う橿原市博物館、昆虫館、万葉ホール、八木札の辻󠄀交流館等。
矢追もと
ありがとうございます。
このWi-Fiが今も問題なく使えているのかですとか、どのくらいの利用があるのかというのを検証されているのかをお聞きしたいのと、先ほど設置のときに、平成27年でしたら118万、平成30年で158万かかっているというふうにお聞きしましたけれども、今後こういった機器が古くなったときには、同じように機器の更新費用というのがかかるのか、それとも通信費と一緒にリースみたいな形で機器が整備されているのかどちらでしょうか、教えていただけますか。
魅力創造部副部長
すみません、先ほどの課長の答弁で1点修正したい。課長が設置費用で118万もしくは158万と伝えたが、これはすみません、通信料の内訳費用で設置費用ではなかった。
観光政策課長
利用者数は今井町Wi-Fiは令和5年3月1日現在で年間3万7,299件。それから、八木とかの周辺、NTTでつけている部分が年間9万4,031件の利用。今後の更新は、機器が古くなってきているが、今現在も使えるので、今後、機器の故障が起こると更新が必要となる。その際には、設置箇所等も含めて、新たに見直して整理していきたい。
矢追もと
質疑した内容で、不便なく使ってもらえているのかという点と、あとその更新のときには機器代がかかるのか、それとも通信料に含まれているのかということをもう一度お願いいたします。
観光政策課長
機器代は通信料には含まれておらず、更新には機器代が別途必要。今井町内は、町内のほぼ全エリアを網羅したようなWi-Fiの設置となり、それ以外の駅周辺や公共施設では電波の入る範囲内はそれぞれ違うが、施設の中や周辺であれば、問題なく、今のところ使えている。
矢追もと
私、万葉ホールにも設置されているというふうにお聞きしたんですけども、以前市民の方からWi-Fiの整備というのをご要望いただいたことがありまして、そのときに、例えば図書館ですとか、今後活用が期待される多目的ロビーですとか、そういったところに、例えば市民さんが集うのであればWi-Fiを整備したらどうかということで、人権・地域教育課にもお願いさせていただいたんですね。確認いたしましたら、やっぱりそれ以外の、今おっしゃったようなWi-Fiというのは電波が微弱で、あまり使えないというふうにもお聞きしているんです。
じゃ、そもそも万葉ホールに、そういった観光政策課としてのWi-Fi整備というのが必要かどうかという検証もこれから必要なのではないかと思うんです。問題なく使えているのかという観点で言うと、万葉ホールは問題なく使えていない施設ということに入るのではないかと私は思います。
あと、今井町内のWi-Fiなんですけれども、私、今日の朝、Wi-Fiは飛んでいるというふうにマップでも示されている場所でWi-Fiが入るのか実際に確認したんですけれども、残念ながら入りませんでした。電波をキャッチしている回数というのが多分先ほどのあれで確認されているんじゃないかなと思うんですけれども、例えば、日割りで割ってこれだけの方がWi-Fiを活用されているのかどうかというのとはちょっと違うのかなと。一瞬でもWi-Fiがその電波をキャッチした回数が入っているのではないかなと思ったんですけれども、今井町内にお住まいの方で、自分の、例えば4Gとかの電波でやり取りしているのが、途中、Wi-Fiがパッ、パッと断続的に入ってきてしまって通信が途切れやすいですとか、地元に住んでいる方は、実はそういったWi-Fiが飛び飛びで入ってくることによって、ちょっと使いにくいなというふうな意見も正直頂いたことがあるんですよ。なので、このWi-Fiの整備ってインバウンドのための対策ということもお聞きしたことがあるんですけれども、これが実際に費用対効果として現れているのか、不便なく使っていただいているのか。
例えば、本当にこの場所で観光案内所ですとか、この施設内でとどまっている間は確実に使えるというふうな整備でやっていくのか、今後に向けて、もし機器代も別途で更新のときに必要なのであれば、見直していかなければいけないんではないかなと思いますけども、いかがでしょうか。
観光政策課長
利用件数はWi-Fiにつなぐときに必要な認証の数になっている。それから不便な点も今伺ったので、今後、更新の際には、どういった更新がいいか十分検討していきたい。
矢追もと
施設でしたら、施設を利用される方の目的に合わせて、その施設が整備するという考え方もあると思いますし、その施設の中でもこの場所でというふうなこともあるかと思います。
人権・地域教育課長
万葉ホールのWi-Fiだが、電波は届いているが、大きな建物で壁もかなりしっかりしており、全ての会議で問題なく使えるという状況ではない。今年度、回線使用料として32万1,000円、備品購入費が25万8,000円、予算を計上している。今言っていただいたように、市民が多く使える場所ということで、設置場所はこれから検討する段階だが、例えば地下のこども科学館周辺、1階の多目的ロビー周辺、そういったたくさんの方が使える場所に設置していきたいと考えている。
矢追もと
今お聞きしましたように、観光政策課の取組としてのWi-Fi整備と、各施設ごとのWi-Fi整備の取組というのがかぶっている状況になっていまして、実際に人権・地域教育課としても予算を上げてくださっているということなので、それぞれの施設ごとではどういうふうなWi-Fi整備が必要なのかをもう一度検討していただいて、施設でしたら施設の目的ごと、そこでのニーズごとにしっかりとしたWi-Fi整備をしていただく。観光政策課としては、観光の側面で必要なWi-Fi整備をしていただくということで、しっかりと効果検証をしていただきたいと思います。
新沢千塚古墳群公園の管理運営業務について
矢追もと 公園の施設管理について、新沢千塚古墳群公園とその拠点施設管理運営業務委託料で1億2,700万円という費用がかかっているかと思うんですけども、こちらの内容についてお聞きいたします。 現在、こちらの業務というのは、かしはらパークライフ創発パートナーズのほうに業務委託をされていて、管理運営されているかと思うんですけれども、こちらの情報発信というのが、この新沢千塚古墳群公園のホームページというのがまずあって、その中でシルクの杜のことも紹介されていたり、あと公園のことも紹介されてたりしているのかなというふうに思っています。その中で、そのホームページの中では情報発信はされているんだけれども、例えば市の情報発信などとその内容というのはあまりリンクしていないなというふうに感じるんですが、ふだん、この情報というのは、市も共有して、何らかの形で市民向けに発信はされているんでしょうか。 公園緑地景観課長 委員お述べのように、昨年度4月1日より新沢千塚古墳群公園は指定管理制度が始まり、美津濃株式会社を代表企業とする、かしはらパークライフ創発パートナーズという命名で指定管理を行っている。指定管理者独自でホームページを立ち上げて情報発信等を行っている。最近では、インスタグラムを用い、イベント告知、施設紹介等をしている。市の情報発信はそういう自主事業等を広報で知らせたり、もともとある千塚のホームページにリンクを貼ったりしているが、市のツイッター等ではそういう情報発信をできていないので、今後、指定管理者と協議して、市からも積極的な情報発信をできるように考えていきたい。 矢追もと ありがとうございます。もともと施設などに興味があって、積極的に調べられようとする方でしたら情報を手に入れることができるかもしれないんですけども、ある意味プッシュ型で、市のほうからのお知らせ、市の発信というものにその項目が含まれていないと、市民ですらそういった施設があることですとか、公園があることというのを全く知らない方も多いと思うんですね。 特に、私今回、ホームページのほう、特にシルクの杜の施設のことについてホームページを拝見いたしましたら、結構まめに情報を上げてくださっていて、例えば、屋上に足湯があるんですけれども、その足湯を夏の間は水遊びができる場所として開放されているんですよね。そういったことですとか、あとは温浴施設のところに子どもさんが遊べる浅いプールがあるんですけれども、そこでお子さんが遊べますよと、ちょっと遊具みたいなものも一緒に写っていましたので、何時から何時までこういった場所で遊べますよと情報発信されてたんですけれども、全くそういったことを知らなかったと。私自身はその発信を見に行かせていただいて知ったというところだったので、これが活用してほしい人たちに、果たして届いているのだろうかというふうに正直思いました。公園のほうには遊びに行かれる方もいらっしゃるかと思うんですけども、今日は公園とプールのほう、一緒に遊んでみようか、もしくはお風呂も入って帰ろうかというふうな広がりがそこで出てくる可能性があるかと思うんですね。 一度業務委託をしてしまうと、そこだけの管理になってしまって、市がちょっと人任せみたいになってしまったりであるとか、取組を積極的にやっているかやっていないかのチェックがおろそかになってしまったりということも考えられますので、しっかりとその辺り、これも市の施設なんだと、市の誇れる1つの拠点なんだということを発信していただいて、今までここに訪れたことのない方が訪れるような情報発信を工夫していただきたいと思うんですが、そういったことは協議としてやっていただくことは可能なんでしょうか。 公園緑地景観課長 指定管理者とは毎月のように連絡調整会議で日々の運営状況ですとか課題に対して話し合う。その中で、特に委員お述べのように、情報発信についても、去年の1年間は十分ではなかったという話もしているので、市と指定管理者共同で、いろんなイベントを絡めて、委員お述べのように、公園とお風呂をセットで使えるようなイベントなど、いろんな新しい顧客を呼び込むような仕掛けを考え、共に情報発信していけるような協議を今後も続けていきたい。
学校でのコロナ対策備品やマスク着用について
矢追もと
昨年度はコロナの地方創生臨時交付金などを活用して、コロナ対策の備品購入にも充てていただいたかと思います。国のコロナ対策の交付金というのも今後もうないのかなというふうに思いますし、今回の議会でも、補正予算で上がっていたコロナ対策費用というのが、感染が起こった後の対処に使えるような予算の内容、国の要件の変更が起こっているというふうにもお聞きしております。ですので、今後の備品の購入というのは市の単費になってくるのかなというふうに思うんですけれども、昨年度の中で購入されたもので、例えば消耗品というふうなものもいろいろあったかと思うんですが、もう使い切られた状況なのか、今年度も継続してまだ残っていて、活用が可能なものがあるのか教えてください。
教育総務課長
消耗品はアルコール消毒とハンドソープのほうがまだ使い切らずに残っている。
矢追もと
ありがとうございます。
もし今年度、それを使い切られた場合には、例えばアルコールというものは、以前はなかったかと思うんですけれども、状況によって、そういったものも追加で、市の単費で購入されるということでよろしいんでしょうか。
教育総務課長
今後も使っていく、インフルエンザ等もまたはやって学級閉鎖等になっているところもあり、今後も各学校の要望等を聞きながら、随時対処していきたい。
矢追もと
ありがとうございます。
ぜひ柔軟に、必要なものについては対応していただきたいと思います。
5類に移行して以降、感染状況は落ち着いているようにも見えましたけれども、ここに来て、学級閉鎖が全国的に起こっていると。市内でも起こっているというようなことをお聞きしております。マスクを積極的に外すように学校では指導されているかと思うんですけれども、ちょっとこちらは学校教育課になりますが、現在、マスクについてはどのように指導されているかお聞きできますでしょうか。
学校教育課長
マスクは5類に移行してから、学校では積極的に外すように指導している。熱中症対策も同時に進めないといけないので、子どもの健康安全のために外すように指導している。
矢追もと
ありがとうございます。
これもやっぱり感染の拡大状況ですとか、その子によっては不安でつけたいであるとか、大切な予定が控えているであるとか、持病を持っていて、感染リスクが非常に高いというふうな方もいらっしゃるかと思うんですね。状況に応じて、つけたい子はつけられるようにはしていただきたいと思っているんです。今は強制的にということにはなっていないかと思うんですけれども、つけていない子が大多数の中で、つけたくてもつけにくいという声も聞いているんですね。今は学級閉鎖なども起こっているというふうなことをお聞きしておりますので、柔軟に対応はしていただきたいと思うんです。
これまでの備品購入の中で、消耗品ですとか、あとは公金を確保されたようなものの購入ですとか、いろいろなものを購入はしていただいているかと思うんですけども、私、個人的にはCO2モニターですとか、継続的に空気の状況を観察できるようなものですとか、そういったものも要望はさせていただいていたんですけども、結局今、購入には至っていないので、そういうふうなものがない中で、皆さんにマスクを外しても大丈夫だよというふうに切れるのかというと、やっぱり少し不安が残りますので、つけたい子にはつけられるようにというふうなことも必要だと思うんですけども、いかがでしょうか。
学校教育課長
マスクの着用については、家庭にご病気を持つ児童・生徒や、疾病を持っている児童もいると思うので、その辺は柔軟に対応する。
学校図書室の充実について
矢追もと 昨年、コロナの交付金を活用する形で学校図書室への本の購入というのも行われています。別の資料になりますけど、これに約200万円の補正予算がついていたかと思うんですね。実際に、各校に何冊ぐらいの本が配置できたかを教えていただけますでしょうか。それから、選書については、どなたがどのような観点で選ばれたかも教えてください。 教育総務課長 去年はコロナ交付金で200万、そして戸村文庫の基金を使って200万、学校に図書のほうを購入している。 まず、コロナ交付金におきましては、小学校で626冊、中学校で228冊の計854冊。戸村文庫基金は小学校で407冊、中学校で232冊、幼稚園も戸村文庫があり、385冊の1,024冊、計1,878冊を学校の小・中・幼で購入している。選書は去年も教育総務に司書がおり、その者が各学校の図書の状況を確認して蔵書を決めている。 矢追もと ありがとうございます。 それから、小・中学校の図書管理システムの導入費83万円というのも昨年実施されているというふうにお聞きしているんですけれども、これは学校の図書室システムを統一することで、市立の図書館との連携を図って、なおかつ学校図書の利用状況、これを確認しながら、学力との相関関係を調査することもできると、そういったことで、コロナ禍においても教育のデジタル化を図るというふうな名目で実施されているんですけれども、実際に、この相互利用の活用が今年度から始まったというふうになっておりますが、この利用状況というのは既に今年度はもう確認され始めているんでしょうか。 教育総務課長 教育総務課でシステムを導入し、各学校にどんな本があるか互いに理解できる状況になっている。その後、学校間でどうしているかは把握できていない。 矢追もと ありがとうございます。 昨年、図書を購入されるときには、やはりコロナ禍で、学校の図書室が開いている時間が少なかったと。少しずついろいろなことが分かってきて、もっと図書に子どもを親しませてあげたいということで新しい図書を入れてくださったという経緯があったかと思うんですね。それをどのぐらい活用できているのか。実際に図書の利用率が上がっているのかというのが、私とても気になっておりまして、そういったものを図るためにも、こういったデータ化をして状況を図っていく。学校によって利用状況にばらつきがあったり、例えば、開室の日数が少ない学校、多い学校によって、それもまた差が出ているのかどうかとか、そういったところも客観的に見られるようなデータになるのかなと思っているんですけれども、今後はそのような形で、どなたが確認する主体になるのかをもう一度教えていただけますか。 学校教育課長 図書の利用状況の把握ですが、コロナが5月まで続き、各校は図書室を閉めていた。コロナが明け、利用状況も変わっているので、それを踏まえて今年度、調査したい。
学校司書について
矢追もと 昨年私、学校図書館司書のほうの要望もさせていただいているんですが、今年度、そちらのほうも同時に導入の検討はしていただいているのか、進捗状況も併せて教えていただけますか。 学校教育課長 学校司書は当課としては必要と感じている。学校にもニーズを確認し、今後、導入を進めていきたいと、ただいま準備しているところ。 矢追もと ありがとうございます。昨年の本の増冊であるとか、やはりデータを取れるようなシステムの統一であるとか、そういった予算をつけていただいているというのは、今後、例えば学校図書館司書を導入したときに、活用できるものが増えているということだと思うんですよね。ニーズを各学校に調査する際に、今までなかった方がいらっしゃることで一体何ができるのかというのも含めて、皆さんに伝えてアピールしていただきたいなと私は思っているんです。 今年、私の娘も中学生になりまして、例えばクロムブックを使ってレポートを提出するような機会が何度かあるんですけれども、今のお子さんですと、インターネットにとても慣れていらっしゃるので、インターネットでデータを拾ってくるということも可能だとは思うんですけれども、やはり本から調べるということの大切さ、インターネットのデータというのは消えてしまったりですとか曖昧なものが載っている可能性もあったりしますので、全て無意味ではありませんけれども、本から調べるということを教えてあげる人がいるというのもとても重要なことだと思うんです。教員も、例えば学校の図書館司書の方が、レポートの作成方法ですとか、こういった資料が使えるんだよということを教えてあげれば、教員の負担軽減にもなりますし、そのレポートの中身が充実するという結果にもつながりますので、それだけではないと思うんですけれども、学校図書館司書というのがどういうふうに活用できるものなのか、ぜひ物とかシステムのほうへの予算だけでなくて、それをつなぐ人ということの観点も皆さんにきちっとご理解いただきたいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
中学校の文化系部活動を維持するための地域との連携について
矢追もと
部活動のこと、こちらの部活動推進指導員報償金に関連することを聞かせていただきたいんですけれども、地域移行というのを進めることというのは、今後、本当にお子さんも少なくなっていくという中で、大変重要なのかなというふうに思っているんですけれども、先ほど、検討されているのが学校教育課、スポーツ推進課、あと人権・地域教育課というふうな3課でされているというふうにお聞きいたしました。スポーツ推進課でしたら、スポーツ団体さんとのつながりというのは確かにおありだと思うんですけれども、文化系の部活というのをどう維持していくかというのは、主にどういうふうな観点で今検討されているのかをお聞きできますでしょうか。
人権・地域教育課長
橿原市内の各文化団体に声をかけ、地域の部活動について協力を募る方策を今考えている。
矢追もと
ありがとうございます。
例えば、今、中学校の中で、スポーツの部活よりは文化系の部活のほうが少ないと思うんです。私の子どもが通っている学校ですと、美術の先生はいらっしゃるんですけど、美術の先生はスポーツの部活の顧問をなさっていて、美術部というの自体は存在していないんですよね。例えば、地域移行を行うことで、スポーツよりは文化系のクラブが好きな子のための部活動が増えるような可能性もあるんでしょうか。どうなんでしょうか。
学校教育課長
文化部はスポーツの3分の2ぐらいの数。やはり生徒の主体性を重んじており、生徒がスポーツのほうに偏っているとスポーツのほうが人数が多くなる傾向はある。(聞いたことに全然答えていただけません)
矢追もと
ありがとうございます。
この報奨金を使って、実際に今、文化系の部活にもどなたかが入っていらっしゃるというふうな実績は、ちなみにありますでしょうか。
学校教育課長
部活動の推進指導員の報償金はいわゆる外部コーチに支払われる報酬なので、子どもたちにどう還元するかではなくて、外部コーチを雇うための費用。(質問とまったく噛み合いません)
矢追もと
お聞きしたかったのは、文化科系の部活に、現在、推進指導員さんというのが入られている実績はありますかということです。
学校教育課長
文化系の部活動推進指導員は1名おり、八木中のカラーガードは文化系になりますので、こちらに推進指導員を配置している。
矢追もと
カラーガード、かなり体を使う、物すごい激しい、文化系というよりは、どちらかというとスポーツに近いぐらいの運動量ですし、なおかつ専門性もすごく高い分野の方が1名入られているのかなというふうに思いました。
先ほど、文化系の部活がスポーツ系の3分の2ぐらいというふうなことだったんですけども、かなり私は選択肢が少ないかなというふうには思っているんですよね。もちろん、お子さんが少なくなってきて、あんまり部活動が多過ぎても1つの部活動当たりの人数が少なくなりますので、それについては、たくさんの部活をそろえればいいというわけではないかと思うんですけれども、実際にお子さんが活発にこういうふうな部活動をしたい、例えば今、部活に入っていらっしゃらないお子さん、入りたい部活がないから入っていらっしゃらないお子さんのニーズとか声があれば、新しい部活動を作るようなことも可能というふうに思っておいていただいていいんですかね。その場合には、そういうふうな地域からの推進指導員さんみたいなものを活用していく、もしくはそういったものを活用することで、今、ほかの部活動で埋まってしまっている教員の方がそういった部活動に行かれるという可能性もあるんでしょうか。
学校教育課長
文化系の部活動は3分の2と言ったが、全部で10あり、その中で推進指導員は先ほどのカラーガードのみ。部活動指導員は吹奏楽、将棋、書道と配置しており、その辺りでも人員を配置して推進している。
矢追もと
将棋とか書道とかの部がある中学校もあるということですよね。そういうふうな文化系の部活をそろえている中学校もあるし、ない部活動も、小・中学校もあるということですね。やる気があるお子さんたちがいらっしゃった場合は、新しい部活動を作るということも可能なんですか。そこをちょっとお聞きしたいんです。
私、子どもの自主性ってすごく大切だと思っているんですよ。今、部活動、それはないんだけれども、むしろ子どもたちが自主的にこんな部活動を作りたいんだって動けば作ることができるのかどうかをお聞きしたいんです。
学校教育課長
教員の定数があり、その中で部活担当を決めている。ですから、大きな学校になると部活数もそれなりに多いが、小規模校になると少なくなり、その中で、生徒たちが自分に合った部活動を選ぶ形になるので、市内全体で偏りはある。
矢追もと
先ほど、たまたま自主性という言葉を使っていただいたので、それにちょっと乗っからせていただいているところもあるんですけれども、本当に、もう最初から並べられたメニューに当たらなかった子は部活動に入られない、もうそれで終わってしまうというのがちょっと残念に思っていまして、その自主性というのをもし活発にしていけるのであれば、むしろ子どもたちに発案してもらうであるとか、それで、子どもたちに人数を集めてもらうとか、これ、別に学校の中学校の部活動だけに言えることではないかと思うんですけれども、子どもたちに発想してもらって、子どもたちのやりたいこと、今の時代、みんながやりたいことって何なんだろうって意見をもらう機会もとても重要かなというふうに思うんですね。もしかしたら既にニーズが変わっている可能性もあるし、そういう新しい分野の専門の方というのがいらっしゃる可能性もあるので、ぜひそういうふうな声を聴ける機会を設けていただきたいなというふうに思っております。
今後増えていく後期高齢者を支える財政措置について
矢追もと
後期高齢者の方、先ほどの国民健康保険のことでもおっしゃっていましたけれども、今、毎年千人単位で後期高齢者のほうに移られていると。2025年でしたか、この年になると、いわゆる団塊の世代と言われる方々が全て後期高齢者になるというふうにお聞きしております。私、ちょっと手元に令和元年度の決算の資料をちょっと比較しながら見ていたんですけれども、予算の規模も、歳出、実際にされているような規模というのも、もう何億単位で多くなっているわけなんですけれども、今後、市の見通しとして、増えていくと思われるその後期高齢者の方々の、しっかりと支えられるような構築ですよね。今後の見込み数と、今後こういうふうにしていって支えていくんだという財政面での根拠みたいなお考えというのはおありでしょうか。
保険年金課長
委員おっしゃったように連動していて、例えば、令和4年の3月末で後期高齢者は1万8,319人、令和5年3月末では1万9,273人と千人単位で増えている。おっしゃっていただいたように、2025年に団塊の世代の方が一気に来ますので、医療費が上がると見込まれている。ただ、今、後期高齢者というのは市単位でやっておりませんでして、広域連合という大きな被保険者の中の一組織という形になっております。この奈良県全体の中でどういう形で医療費の削減とかということをやっていくかというのを広域で決めて、市町村で実施していく流れになる。
矢追もと
歳出では、広域連合への納付金という形でですかね、歳出がされているわけですよね。例えば、直接の給付金とかそういうふうな表示ではなくて、広域連合のほうにそのお金を市から納めているという形で、その広域連合の中で議論されているということなんですけれども、広域連合という形で議論される中で、例えば市単位での医療費抑制の取組なのか広域連合の中での医療費抑制の取組なのか、具体的に広域連合の中でこんなことを話し合わされているということはあるんでしょうか。
私、ちょっと1点、前に、決算の委員会だったかと思うんですけれども、例えば薬の過剰投与などを抑えることで、例えば、実質の医療費を抑えていくような取組ですとか、何かお話しされていますかということで、そういった議論はされているというふうなことはおっしゃられていたんです。でも何分、これは医療費、そういうのを売られる方がいらっしゃる立場の方もいる中での議論になりますので、どういうふうな取組を現在、将来を見越してされているのかというのをお聞きしたいんですけれども。
保険年金課長
おっしゃっていただいたように、重複投与とか多剤の投与とか重複頻回とかそういうのについては、後期高齢については、実は今年から、後期高齢者の中でも、また市町村の中でも話し合うと会議を開く形で決定しているので、そこの中でも議論しながら、その辺については進めていきたい。
矢追もと
ありがとうございます。
しっかりと医療は受けていただきたい。その中で、お薬の過剰投与でかえって困っていらっしゃる高齢者の方のお声を聞かせていただいていますので、受診される高齢者の方にとってもうれしい、広域連合全体でもうれしいというふうな、結果に現れるような取組、今年度からされるということだと思いますので、ぜひその中で議論をしっかり進めていただきたいなと思います。お願いします。
水道管の更新について
矢追もと
資料を拝見いたしますと、昨年度、更新・耐震化工事、9件行われているということですね。以前私、決算でお聞きしましたときに、橿原市の大口径管路・基幹管路の耐震適合率に合ったもの、このパーセンテージが、当時は橿原市19.4%で全国平均40.3%の約半分ぐらいだったんですけれども、ちょうどそのときのご答弁で、令和3年度から本格的に大口径管路の更新に着手していきますというふうにお答えいただいています。現在の大口径管路・基幹管路の耐震率というんでしょうかね、お分かりでしたらお答えいただきたいです。
上水道課長
大口径管路は、令和3年度より工事を実施。基幹管路の耐震適合率は、令和2年度で19.9%。令和3年度の更新工事を始め、令和3年度で21.1%、令和4年度で22.3%。全管路の耐震適合率は令和4年度で84.7%。
矢追もと
ありがとうございます。
少しずつ耐震適合率に合った更新はしてくださっていると思うんですけれども、普通の管路を全部含めると80%以上の耐震性はお持ちであると。現在のこの22.3%というふうな耐震適合率というのを、いざ本当に大きな地震があったときに、現在のものがまだ耐え得る管路なのか、それともそうでないのか、そういったところの見解はいかがですか。特に、この管路を先にしなければいけないというところから手をつけていただいているのではないかと思いますけれども、その見通しなどありましたらお聞かせください。
上水道課長
基幹管路は、平成30年に一部漏水があり、一番弱いところというか、一番緊急を要するところから始めている。基幹管路は全て鋳鉄管という強い材質で、すぐにどうこうというのはないかなと思うが、どうしてもやっぱり老朽化がどんどん進むので、順次、計画的に更新、耐震化を進めていきたい。
矢追もと
全国平均が40%ということだったので、じりじりとそれに向けて更新はしてくださっているかと思うんですけれども、今、やはり広域化という話も出ている中で、市独自でも取り組んでいかなければいけない。広域化する中でも、もちろんその中で取り組んでいくということだと思うんですけど、大体何年後に何%みたいな目標というのはおありでしょうか。せめて全国平均ぐらいはというふうな気持ちは持ってしまうんですけども、いかがでしょうか。
上水道課長
広域、県も含めまして、今現在ですと0.何%の更新率だが、これからは1%の更新を目指して、ずっと進めさせていただこうと思っている。
9月14日
市庁舎建設事業等に関する特別委員会
矢追もと
今回、検討できるような資料がなかったというのは残念なことだったかもしれないんですけれども、今後の方針、方向性について市長のお言葉を聞かせていただいたということは、今日開いていただいた価値はあったのかなとは私自身は思っております。
かねてから、どうして公費をなるべく使わない事業に変えていく必要があるのかというところを、亀田市長はそういった使わずに済んだお金を、今後は、例えば子育てですとか教育、福祉などにも還元していきたいというふうなお気持ち、ご答弁いただいたこともあるんですけれども、もし、亀田市長が今おっしゃっていただいた方向性というのが形になっていく、計画が立てられていく段階で、そういったコスト面というのをしっかりと市民にも分かりやすく説明する。先ほどどなたかもおっしゃっていましたけれども、実際にかかるところはかかるというふうに市民には示していかなければならないと私は思っています。
反面、例えば民間事業者が建てるということで、固定資産税なり、土地の貸借料みたいなものですかね、そういったものも入るのであればそれも示していただきたいと思いますし、何よりも、あまり議論に上がってこないんですけれども、公共施設の面積を今後減らしていかなければならないというすごく厳しい局面に立っている中で、どのような効果があるのかということも総合的に判断できるような情報というのは今後必ず必要と思っております。そういったものをきちんと市民は知る機会があるということ、そしてその使わずに済んだお金がどのように使われるのかということを市民はもっと知りたがっているのではないかなというふうに思うんですけれども、その点、市長はいかがお考えなのかをもう一度お聞かせいただけないでしょうか。
亀田市長
確かにおっしゃられるとおりで、よく、しっかりと、議会も当然そうですけれども、市民の皆様に分かりやすい情報開示は必要だろうというふうに思いますし、必要なもの、あるいは市に入るものみたいなことをトータル的に考えて、市にとって有益なものが何なのかということを突き詰めていくということは大事なことだというふうに思っていますので、その辺りはしっかりと気をつけながらこれから進めていくということは当たり前のことだというふうに思っております。
今おっしゃられるように、子育てとか高齢者福祉とかということもありまして、限られた予算の中でどういったものをしていくのかということも当然あると思います。必ずしないといけないことは当然していかないといけませんし、そこの取捨選択も大事なことなんだろうというふうに思います。庁舎機能については、一旦ここを解体して、ある程度職員の安全を守れたということで、ここで働いているよりかは一定のラインまで水準を上げられたというふうに思っています。なので、ここの活用は本当にしっかりと考えていかないといけないというふうに思います。
いつも申し上げていますけど、ミグランスがなければ、ここで、すぐにでも建てたいですというふうなことも何度も申し上げておりますけれども、あのミグランス(分庁舎)があるということがここの庁舎整備に大きな影響を与えているということは当然ご理解をいただいていることかなと思うんですけれども、だからこそしっかりと考えていく必要がある、それを市民の皆様にしっかりと示していく必要はあるだろうというふうに思いますので、そのように進めていきたいと思います。
9月14日
厚生常任委員会文教常任委員会連合審査会
虐待事案について県と市が合同検証チームをつくり
市にも単独のチームを設ける意味について質問しました
矢追もと
県と合同の検証チームというのは、市独自の第三者委員会と比べてどのぐらいのメリットがあるのか。中身が分からない状態で聞かされても、メリットが分からなかったというところだと思うんです。その辺りはしっかりと見直していただいて、やはりご説明いただきたかったなというふうに私も思っております。ですので、そういったところで、もう一度見直ししていただく必要があるのではないかと私も思っております。
それと、市独自の検証チームの設置の目的はこの案という形でお示しいただいているんですけれども、2つ大きな目的があって、市の対応についての事実関係の確認が1つと、2つ目はその検証を行って再発防止のための方策などを検討する。この2つが大きな目的だと思うんですけれども、この今回の事案についての内容の検証で、主に子ども家庭相談室が関わっている事案だと思いますので、その業務の中でのどんな行き違いがあったのかであるとか、きちんと連携が取れていたのかどうか。そういったところを検証されるということだと思うんですけれども、私自身は、こういった虐待という少し重たい案件ではありますけれども、ふだんから子どもと関わる職員さん一人一人が相談窓口だと思っているんです。たまたま子ども家庭相談室という中心になって対応してくださる部署があると思うんですけれども。なので、市全体で、やはり今後の子育て政策というのを見直す転換の時期なのではないかなというふうに思っているんです。ですので、この検証チームで検証するのはよしとして、例えば今後、子ども・子育て支援事業計画の見直しなども控えていますので、どのように市全体で、今までの子育て政策が大丈夫だったのか、それとも見直しが必要なのかという検証を行うのか、それについてはどのようにお考えでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
確かに、今回のこの4歳の女児がお亡くなりになったということは大変重大なことであり、市としても重く受け止めているので、なぜこういうようなことに至ったのかということは、市の対応がどうであったのかについて、この検証チームの中で各関わりのあった課がどういう対応をしたかということを今も既に整理はしているが、その部分は行っている。
また、委員お述べのように、子ども・子育て支援事業計画の3期への現在策定中だ。その中には当然、いろんな分野、保育の分野であったり、当然虐待分野もある。そういったところで、今現在、これまでの2期を振り返って、一体何が足りないのか、満たされているのか、そういったことも十分この事業計画の策定委員会で見直し、次期計画にそういったものを反映していく必要があると考えている。また、この虐待を疑わせるような事案で一人亡くなってしまったので、やはりそういった相談を聞いている体制が果たしてどうなのかというふうなことも含めて、庁内全体でそういったところの関係部署と協議をしていきたい。
矢追もと
ありがとうございます。例えばこの検証チームの構成員はほとんど男性なんです。これ、市長が指名する者というのが1名含まれていらっしゃいますけれども、人数的にも、例えばそういった性別の観点からも、これでいいのかというふうな印象を少し受けました。こども・健康スポーツ部長が含まれているということも、やはり私も少し引っかかりました。そういったこともありますし、今進めてくださっている支援事業計画などの見直しのメンバーなども、きちんと例えば当事者の声を反映するような仕組みがつくられているのかであるとか、この間、私は決算特別委員会でも申し上げましたけれども、それぞれの現場と子ども家庭相談室の連携が今まで取れていなかったというふうなこともありましたので、ほかの職場からはきちんと連携が取れているのか、今まで連携があんまり必要だと思ってなかったところも、本来ならばもっと連携する必要があるんじゃないかというふうな観点は必ず必要なんじゃないかと思うんですね。
今、この案件というものに集中していただく、しっかり検証していただくということは重要なんですけれども、全体のことを検証するということもおろそかにしてはいけないと思うんです。その点をしっかりと忘れずに、職員の皆さん一人一人が子どもと関わる当事者だと思って対応していただくことを切に要望させていただきます。
市は報道に説明をしているのに
議員には資料配布もしていないことについて
矢追もと ちょっと今日は時間の関係があるので長くはもうお話ししないんですけれども、先ほど、経緯や今までの時系列をお話しいただいたんですけど、なぜ資料を紙でお渡しいただけないんでしょうか。皆さんも、報道で大体の概要はご存じでいらっしゃるかと思うんですけど、むしろ、あれが合っているのか、私たちは間接的に報道で聞くばかりで、きっちり市からの説明を受けたいと思って今日臨んでいるんです。ですが、口頭でおっしゃったのを走り書きするような、それでこれから話しましょうというのは、少し条件としてよくないのではないかなというふうに思ったんですけども、いかがでしょうか。 こども・健康スポーツ部長 次回の連合審査会には、本日説明した内容について時系列に整理したペーパーを用意したい。
9月15日
議会改革特別委員会
YouTubeLiveによる中継について
今までの配信とYouTube配信の両方を続けることになりました。
議員への会議録の配布方法について
会議録の配布をLogoチャットでもできるようにしました。
タブレットの持ち込みについて
(1)理事者のパソコン持ち込み
避難先である万葉ホールの設備面を調べることにしました。
(2)ホームページへの委員会資料掲載
できるかどうか確認することになりました。
(3)オンライン会議開催の情報収集と検討
私が提案した取手市にオンラインでの行政視察を申し込むことにしました。
議会改革特別委員会の委員定数の変更について
一部議員から、全員が参加する必要はないという意見があり、
議論をしていました。各会派に持ち帰って意見を集める手間などを考えると、
全員で参加した方が議論が早いこともあると考えておりましたが、
話し合いの結果、議会改革特別委は今までどおり全議員で開くと決めました。
さまざまな方が活動しやすい議会のための取り組み
ハラスメント研修をすることにしました。
議会における業務継続計画(BCP)の策定について
次回までに質問や改善点などがあったら確認や連絡をすることにしました。
9月19日
一般質問
橿原市の人口ビジョンが最新情報に基づいていない件
橿原市の人口ビジョンは国の最新試算を反映したものになっていません。本当なら最新の資産を基に、橿原市の人口が将来的にどうなるのかを計算し、市の今後の計画に活用していく必要があります。可能な限り、最新データを反映できるよう要望し、検討すると返事がありました。仮に人口が10年後に1万人減るのであれば、それを見越した市政規模にしないと無駄なコストをかけることになります。逆に10年後に1万人増えるなら、いまからインフラを整備しないと足りなくなる可能性もあります。市民の生活に合わせた市政運営のため、最新データの反映を今後も求めていきたいと思います。
矢追もと
まず、市の人口ビジョンについてお聞きいたします。本市の将来を考える上で重要な要素の1つが人口です。橿原市は、昭和38年に約5万2,000人のまちでしたが、昭和40~50年代に人口が倍増し、それに合わせて学校などの施設が急速に整備されました。ところが、国勢調査のデータによると、昭和55年に0~14歳の子どもは約2万8,000人いましたが、40年後である2020年(令和2年)にはその半分になっています。こうした状況を先取りして把握し、政策に反映させなければ、需要が減った施設や使われなくなった施設の維持管理コストを、かつての半分なった市民が支え続けることになります。同様のことが懸念されている年金制度と違い、市の人口見通しに合わせた行政運営は自分たちでできることです。
橿原市には、将来の人口の見通しを示すものとして人口ビジョンというものがあり、平成28年と令和3年に策定しています。人口ビジョンで橿原市が設定している将来展望人口は、市の取組の下で人口減少を最小限にとどめた場合の希望的な数値になります。それに対し、社人研と呼ばれる国立社会保障・人口問題研究所が試算するデータがあります。こちらは、直近の人口動向を参考に、将来もこのままの状況が続いた場合の推計ということができます。これらのデータには公表のタイミングにずれがあります。整理しますと、平成25年に社人研が橿原市を含めた地域別の将来の推計人口を公表し、その3年後の平成28年、この社人研のデータを用いて橿原市の人口ビジョンが策定されています。そしてその2年後の平成30年には社人研の最新の推計が公表され、それを基に、またその3年後の令和3年、橿原市の新しい人口ビジョンがつくられました。
ここで、平成28年の市の将来展望人口がどのように将来人口を予測していたか、実際の人口と比べてどうだったのかを確認いたします。人口ビジョンを最初に策定したのは平成28年ですが、このとき本市が独自で設定した将来展望人口と、その2年後、平成30年に社人研が出した推計のうち、それぞれが予測していた2020年(令和2年)の人口の推計値と現実の2020年の人口はどうだったのか、人口の多い順から教えてください。
戸田高志・企画戦略部長
端的に多い順から申し上げる。一番多いのは平成28年の橿原市独自推計(いわゆる人口ビジョン)で12万4,427人。2番目が平成30年の社人研データの12万1,688人。3番目が現実の人口、2022年10月1日現在の12万1,483人となっている。
矢追もと
ありがとうございます。平成28年の人口ビジョンによる橿原市の展望人口より現実のほうが3,000人少ないということです。一方、平成30年の社人研データは、実際の人口よりは多いものの、約200人差ということで、近似値となっています。平成28年の人口ビジョンでは、先ほどの平成30年の社人研データよりも1つ古い平成25年の社人研の推計を元データとして利用しています。このときの社人研の推計値は約12万3,000人でしたので、現実とは1,500人差ありました。これを元データとした平成28年の人口ビジョンのほうが理想値として現実の人口よりも多いのは仕方ないのかもしれませんが、本市が人口ビジョンを策定した平成28年の僅か2年後の平成30年の社人研データは、ほぼ実際と近い、正確な数値にかなり近い人口だったわけです。この数年のずれの間にも実際の人口減少が進んでいることが分かります。人口ビジョンが現実と乖離することに問題はないのでしょうか。まずお聞きしますが、橿原市の人口ビジョンは何のためにつくられているのでしょうか。お願いいたします。
戸田部長
人口ビジョンは、各地方公共団体における人口の現状を分析し、人口に関する地域住民の認識を共有し、今後目指すべき将来の方向と人口の将来展望を提示するもの。背景は、我が国の人口は、2009年(平成21年)にピークを迎え、そこから14年連続減少し、現在の合計特殊出生率は1.26と過去最低となっている。現在の人口を維持するには合計特殊出生率2.07が必要とされていることから、今後も人口減少は加速すると見込まれており、人口減少による経済活力の低下が懸念されている。このため、国は、まち・ひと・しごと創生法を制定し、人口減少克服と地域活性化により将来にわたって活力ある日本社会を維持することを目指した取組を通じて、2060年(令和42年)に1億人程度の人口を確保することを目指している。また、国は、2019年(令和元年)にまち・ひと・しごと創生長期ビジョンを改訂し、日本の人口の現状と将来の見通しを示し、人口減少克服と東京一極集中の是正という課題に対し、国と地方が総力を挙げて取り組むべき基本的な視点や、目指すべき人口の長期展望を提示している。そのために本市の人口の将来展望と目指すべき方向性を提示し、人口定着と地域活力創出に向け、第2期橿原市まち・ひと・しごと創生総合戦略に定める4つの基本目標の実現に向けた基礎資料としている。
矢追もと
ありがとうございます。国が旗振り役となって、地域も含め各自治体がいろいろな施策に取り組んで、日本全体の人口減少を少しでも食い止めようという、そういった取組であるのかなというふうに思います。 この人口が減っているということをどう捉えるかなんですけれども、人口が減っているのに過去の人口に合わせた維持管理コストを払い続けますと、市民サービスに使えるお金に影響いたします。人口ビジョンは、橿原市の人口が今後どうなるのかという認識をお互いに保つためには必要ですが、一方で、将来展望人口が現実に対して課題であればあるほど問題も大きくなります。
ちなみに、本市は令和3年に新しい人口ビジョンを策定していますが、こちらを見ると、橿原市独自の展望も、実際の人口減少を反映して平成28年のビジョンより数値は厳しくなっています。このとき予測した展望人口が、このときというのは令和3年ですけれども、この令和3年の人口ビジョンの際に予測した将来展望人口が、実際の人口に近いものになっているのか分かるのは、まず直近では2年後の2025年で、この時点での将来展望人口は11万9,029人です。現在、今年3月31日の時点での人口は、橿原市は11万9,607人と、ついに12万人を割り込みました。
人口減少を抑える取組をしっかりと進めると同時に、シビアな行政運営も意識しなければなりません。例えば、平成30年の社人研の推計は、2040年と2060年時点で10万4,000人と8万3,000人、一方で、令和3年人口ビジョンの本市の独自推計による将来展望人口は10万9,000人と10万5,000人です。市独自のほうが人口が多いわけなんですけれども、もし市が展望どおりの施設を維持し、人口が社人研の数値どおりになれば、橿原市民は20年後に5,000人分、40年後に1万2,000人分の過大なコストを抱えることになりかねません。もっと言いますと、さらに、1つ前の人口ビジョンの平成28年の展望人口と平成30年の社人研推計を比較いたしますと、20年後は1万1,000人分、40年後で2万1,000人分過大になります。そこで質問ですが、この古い平成28年の人口ビジョンの将来展望人口は、市の各目標を定める上でどのような計画に用いられているのでしょうか。まだ計画として残っているものがあれば教えてください。
戸田部長
平成28年の人口ビジョンを用いている計画は3つある。1つ目は、橿原市公共施設等総合管理計画。こちらは平成28年9月に策定。2つ目は、橿原市教育施設再配置基本方針。こちらは平成31年3月に策定。3つ目が、橿原市上水道事業経営戦略。平成30年4月策定。
矢追もと
ありがとうございます。公共施設は市民の将来負担を考える上で大きな要素です。ここからは特に公共施設についてお聞きいたします。
まず、公共施設の4割を占めている学校教育施設。最初に申しましたように、子どもの人口は40年前に比べて半減しています。今後の在り方を検討する上でどのようなデータを基にしているか大変気になるところです。先ほどのご答弁では、平成31年に策定の橿原市教育施設再配置基本方針に平成28年の人口ビジョンが使われているとのことでした。ただ、実際にこの方針の中を見ますと、展望人口は書かれてはいるものの、社人研の推計値を基に検討する旨が記載されていました。それによりますと、さらに40年後の2060年には、学校・園に通う子どもはさらに半分になる見込みということも書かれています。
そのほかの市の個別計画を見ましても、将来の推計人口の引用が、展望人口なのか社人研推計なのかは様々でした。そんな中、先ほどおっしゃいました平成28年策定の橿原市公共施設等総合管理計画には、平成28年の人口ビジョンの展望人口のみがデータとして引用されています。令和3年の新しい人口ビジョンでもなく、つまり、現状では一番見込みの甘い過去の人口推計が、今後の人口の見通しを示す資料となっています。個別計画で社人研データを利用しているものがあるとはいえ、市全体の公共施設を俯瞰し、全体の総量の計算を行い、それぞれの計画の上位計画となっているのはこの公共施設等総合管理計画です。この計画では、公共施設の延べ床面積を40年間で20%削減することを目標としています。この計画は次の改訂が令和8年です。今もこの計画のままの数値で進んでいるのか、その数値が適正なのか、大変不安になるところです。
他市の事例を申し上げますと、市民への周知の仕方や公共施設の再配置の具体的な方法については、埼玉県北本市が参考になると思いました。埼玉県中東部にあり、さいたま市からは約20キロ北に離れた、人口約6.5万人の自治体です。北本市では2017年に公共施設等総合管理計画を立てていて、2055年には人口が約6割にまで減り、老齢人口は増えると予測。公共施設の延べ床面積を50%削減すると決めています。しかし、単なる面積の削減では市民サービスが低下します。北本市は学校の統廃合を進めて、廃校となった施設を市民活動交流センターとして、公民館や健康増進センター、地域包括支援センターや学習室、ボランティアセンターなどに使っていく方針を立て、具体的な計画もつくられています。
橿原市も各地域の人口分布に合わせ、公共施設の総面積を縮減しつつ、市民サービスを充実させる具体的な縮充計画をつくるべきではないでしょうか。同時に、単なる延べ床面積の縮減だけではなく、複合化、つまり、多目的化、多機能化という考え方は大変重要です。複合化によって、地域に必要な機能やサービスを充実させることが可能です。
また、北本市は、そういった人口減少の見通しや、それに伴う歳入や歳出の変化、今後の公共施設の在り方について、市の広報紙で分かりやすい漫画形式で説明されています。市民の皆さんが、施設の統廃合について突然聞かされたら驚くのは当然だと思います。そうしたことを踏まえて、まず前提となる現状や見通しを共有する方法として参考になる事例だと思います。橿原市もかつて、健康意識を高めるために、『メタボライダー』という漫画で市民に情報発信をしたことがありました。そうしたやり方も活用し、そして、単なる公共施設の縮小ではなく、サービスを充実させる取組も同時に周知していくことが重要だと思います。
一方で、あまり公共施設を削減してしまうと、人口が増えたときにどうするのかという考えも当然出てくると思います。そのためにも、都市計画マスタープランを活用していただきたいのです。これは国が定める立地適正化計画であり、居住機能や医療・福祉・商業、公共交通など、様々な都市機能の誘導によって、市全域の最適化を図るものです。プランによれば、「大和八木駅周辺や橿原神宮前駅周辺を中心に都市機能を充実させることで市街地の無秩序な拡大を抑制するとともに、既存の公共施設を活用したまちづくりを推進し、持続可能な都市構造を形成します」とあります。このように、ある程度人口の集中箇所を誘導し、めり張りをつけていく計画として承認されています。この立地適正化計画に従って、公共施設の再編目標を定めていくことも可能だと思います。
公共施設や公共インフラをどうしていくべきかということを考える上で重要なのは、やはり人口です。将来人口を基に、歳入や歳出を推計することになるからです。先日、社人研の令和5年版の全国版の最新人口推計が発表されました。社人研のホームページによると、令和2年の国勢調査に基づいてなされる、橿原市を含めた地域別の将来推計の最新版は、今年中の公表を予定しているとのことです。私は、社人研が新しい人口推計を出すのであれば、既に現実と乖離している人口ビジョンも、できるだけ、既に現実と乖離している人口ビジョンですとか公共施設等総合管理計画、こういったものの改訂などの見直しをしていく必要があるのではないかと思いますが、また後で触れたいと思います。
さて、公共施設等総合管理計画では、今後、令和7年に計画の見直しを行い、令和8年に新しい計画を公表する予定です。お聞きしたいのですが、この計画では、教育施設再配置基本方針のように社人研データを利用することはできないのでしょうか。また、人口増や地域ごとの人口バランスも加味し、都市計画マスタープランによる立地適正化計画などを参考にした計画にしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。市の考えをお聞かせください。
加護剛・財務部長
さきに出ました「メタボレッド」です(加護部長はかつて課長時代に漫画での広報を仕掛け、自身もキャラクターとして登場したことがある)。
平成28年9月に策定した橿原市公共施設等総合管理計画は、平成28年3月策定の橿原市人口ビジョンを基礎数値として用いている。橿原市人口ビジョンは、各地方公共団体における人口の現状を分析し、人口に関する地域住民の認識を共有し、今後目指すべき将来の方向と人口の将来展望を提示するもので、橿原市をどうしたいかという視点でつくられた現実的な目標数値。数値を比較すると合致しないが、社人研データを用いてないということではなく、それを参考にしてつくっている。ただし、見直しの際に異なるデータを用いますと変遷してきた計画内容の基礎が変わるので、間違いがあったわけではないという点も含めて、橿原市人口ビジョンを次の見直しでも用いたい。しかしながら、元となるデータは最新のデータであるべきと考えており、最新の橿原市人口ビジョンの見直し時期との整合も検討する必要がある。また、本計画は市を全体的に捉えて方向性を策定しているので、地域ごとの人口バランスを加味した計画とはなっていない。個別計画で地域ごとの人口を鑑みて、施設の長寿命化や減築・閉鎖等を検討することは可能と考える。その点も含めて個別計画に反映できるように、市の策定する他の計画とも情報共有をしながら進める。
矢追もと
元データはやっぱり最新のものを使うべきだという市のお考えは私も全く同じです。しかし、現状での公共施設等総合管理計画には最新の推計が反映されていません。そもそも、現在の公共施設等総合管理計画は平成28年に策定された人口ビジョンが用いられていますが、ここで引用しているのは平成25年の社人研の地域別推計です。さらに言いますと、この社人研の地域別推計の元データは、平成22年実施の国勢調査によるものです。つまり、現在の公共施設等総合管理計画は、平成22年当時の数を見ながら動いていると言っても過言ではないわけです。平成28年に公表している展望人口の元データは平成22年調査のデータになってしまう。行政はそういうものだから仕方がないといえばそうなのかもしれませんが、どうしても残念に思わざるを得ません。平成28年のデータはそのようなものなのだと自覚した上で計画を見る必要があります。
今後策定予定の令和8年の新しい人口ビジョンの内容も、元データは令和2年の国勢調査のものになる予定です。そこから現在までの間にコロナ禍があったことを忘れてはいけません。総務省は平成26年の段階から、計画策定後も、不断の見直しを実施し順次充実させていくことが適当であると指針の中に記しています。さらに、平成30年の指針改訂では、計画期間内でのPDCAサイクルの確立により、総合管理計画の改訂につなげるとあります。本市も昨年改訂を行いましたが、見直しサイクルは10年のままです。国の言う不断の見直しがこれに当たるのでしょうか。社人研の人口予測は5年ごとです。そして、先ほど例に挙げた北本市は5年ごとに総合管理計画を見直しています。また、この分野では先進自治体とも言われる千葉県佐倉市では、橿原市と同じ令和4年3月に計画を改訂していますが、同時に人口推計も新しいものにしています。前例のないコロナ禍があった以上、対応が必要です。現在は人口減少期ですが、仮に好転した場合であっても、10年に一度の見直しで、しかも、既に古くなった人口データを使っていては対応ができません。次の計画の際には、10年の期間の中でも、最新の人口データをしっかりと使って、また見直しができる3年や5年単位でのサイクルを確立し、必要な改訂が行える内容にしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
加護部長
一番元になるデータが古いのではないかと。策定に当たり、基にできるデータがその時点で以前のものになるので、議員お述べのように、人口動態が変わってしまったら昔のものになってしまう。できるだけ新しいデータ、人口動態や社会情勢の変化を見ながら、臨機応援にしていくことが肝要だ。今の時点で3年ごと、5年ごとに見直しますと言えないが、人口動態が急激に増えた、急激に減ったという状況が出てきたら、市としても対応が必要と思うので、そのときそのとき、必要に応じて検討していきたい。
矢追もと
ありがとうございます。社会情勢の変化があったときに見直しを行うというふうにしていますと、じゃ、どの基準で見直しを行うのかということがどうしても議論になってしまいます。やはり、計画策定の際に、こういうふうな順番で見直しを行うと。ほかの個別計画ですとか人口ビジョン等とどういうふうに整合性を取りながら、この時期になったら見直せるのではないかということをしっかりと最初に決めておくことが重要だと私は思います。ぜひ本市の人口ビジョンやそれを使った計画が無意味なものにならないように、また同時に、毎年の取組や予算編成には最新のデータも意識すること、公共施設には複合化・縮充の意識と、それを反映した計画策定も併せて要望いたします。
子育てガイドブックに不適切な表現があった件
子育てガイドブックというものがあるのですが、育児を母親主体ですることが前提になっているかのような表現や、男女バランスに欠くイラストなどが使われていました。実は2008年、橿原市はそうした表現上の注意を呼びかける手引書を作成していました。にもかかわらず十分活用されていなかったということになります。
矢追もと さて、次に、「誰もが暮らしやすい社会について」をテーマにお聞きいたします。8月に市民の方より、「子どもの健診で渡された資料に、男女の役割が古い固定観念で表現されている」と私に連絡がありました。また、その市民の方は、保健師とのやり取りの中で、「お父さんは育児を手伝ってくれますか」といった育児を母親主体と捉えた発言や、妻も仕事を休んで行ったのにもかかわらず、同行した夫にだけ「今日はお仕事はお休みですか」といった発言があったそうです。その声を受けて健康増進課にお願いし、健診で配布している資料を全て確認したところ、育児上の注意喚起を母親のみに向けて表現した文章や、男女のバランスに欠いたイラスト表示などが多々ありました。それぞれを指摘させていただいた上で、保健師の口頭でのやり取りも含め、改善を要望いたしました。資料の多くがかなり以前から使われているもののようで、時代に合わせたアップデートができていなかったことがうかがえました。今年の春に完成した子育てガイドブックにも同様の表現があり、ガイドブック作成の現在の担当課であるこども政策課、子育て世代の方々に接することの多いこども未来課、子ども家庭相談室にも気をつけてもらいたい旨をお伝えしました。まず初めに、その後、各課でしっかり認識を持っていただいているか、改善に向けて動いていただいているかを確認させてください。お願いいたします。 北野哲也・こども・健康スポーツ部長 健康増進課では、乳幼児健診や相談時の配布物は、担当課で作成しているチラシなどに関しては検討を行い、現在新しいものを作成中。また、購入しているパンフレットは、作成している業者にそのような意見があった旨を伝えている。 また、こども未来課、子ども家庭相談室のそれぞれの所属でも、担当している配布物に不適切な表現がないかを確認している。子育てガイドブックも、男女共同参画を意識した内容の表現となるように現在作業を進めている。こども未来課、子ども家庭相談室はそれぞれ就学前の施設を所管しているので、園などでの配布物も管理職が確認の上で発信するよう、また、発出文書も管理職の確認を徹底するよう指導している。また、職員は窓口などで来庁者と接する機会が多いことから、市民対応の際には、「育児は母親がするもの」という固定的性別役割分担意識の認識を改め、誰もが家庭・育児・地域に参画しやすい環境となるよう配慮することや、不適切な表現を発することのないように指導している。 矢追もと ありがとうございます。しっかりと、たくさんの職員の方にこのことを伝えていただいているということで、また今後もそういった意識を継続して持っていただきますようによろしくお願いいたします。 さて、近年、炎上と言われる事象が起こっています。これは、SNSのコメント欄に批判や誹謗中傷などを含む投稿が集中することを指します。火が燃え上がるように広がり、手がつけられないような状況になることからこのように呼ばれています。例えば、2020年、熊本日日新聞のグループ会社が配布したチラシの事例をお話しいたします。これは、コロナ禍のゴールデンウイーク中、おうち時間を楽しもうといった趣旨のチラシでしたが、男性が青、女性が赤で色分けされ描かれていたほか、男性には「ゆっくり読書」「映画鑑賞」と書かれる一方、女性には「断捨離して大掃除」「いつもより手の込んだ料理」と書かれていたことで批判の声が上がり、それがネット上で拡散され、「性差別で男尊女卑」であるとか「男性は趣味、女性は家事につながるように見えてとても不愉快」などの批判が殺到する形になりました。ほかにも企業や行政の発信や取組が炎上し、多くの人の目に触れる状況になる事例が見受けられます。 私は、橿原市も人ごとではないと思います。男女の役割に対する固定概念を払拭し、無意識の偏見をなくしていくため、子育てに関わる部局だけではなく、全職員が深い理解と認識を持つ必要があります。さて、国は「男女共同参画の視点からの公的広報の手引」を平成15年に策定し、奈良県のほか、基礎自治体でも作成しているところがあります。そこで、お聞きしますが、本市は、行政が作成する広報、チラシ、または口頭で市民とやり取りをする際に、無意識の偏見に基づいた表現をしないための取組を行っていますでしょうか。お願いします。 戸田高志・企画戦略部長 一例を挙げると、本年7月、ある自治体から発送された妊婦向けの配布文書に「意図が分からない」などと市民の皆様より非難が相次ぐ事案が発生した。当然、この当該自治体も「妊婦の皆さんが安心して出産に臨んでほしい」との願いを込めて作成した配布文書であると思われるが、残念なことに「受け取る側の気持ち」に配慮が不足していたのか、その真意が届かなかった結果となってしまった。本市においても、市民の皆様の生活に生かしてもらうよう、多くの啓発情報を発信しているが、「受け手となる市民の皆様の気持ち」に配慮を巡らせ、伝えたことが正確に、また適正に伝わることを意識して、啓発事業を行う大切さを改めて考える機会となった。 本市では、平成20年に「心に届くすてきな表現のために~男女共同参画の視点からの表現ガイドブック~」というのを作成している。この内容は、「広報の作成に携わるみなさまへ」から始まり、「表現上の留意点」「対象となる広報とは」「場面ごとの表現事例」「気になる言葉」「あなたが作る広報をチェックしましょう」「手引きの活用に当たって」「用語の解説」「参考資料」というふうな構成になっている。このガイドブックを活用し、市職員に向け「受け手となる相手側への配慮」について、さらなる周知を図ってまいりたい。 矢追もと ありがとうございます。平成20年に橿原市版の表現ガイドブックを作成されているとのことでした。そういったガイドブックの中には、例えば、社長というふうなイラストを描くときには、男性だけを描くのではなくて、女性の社長も明示しておく。例えば、受付というところには、女性が立っているイメージで、すぐに人を描いてしまいますけれども、それは男性であってもいい。男性が受付のところに立っているイラストでもいいという、そういうふうな表現の新しい認識を皆さん持ってくださいねと、そういったことがいろいろな事例に合わせて描かれているものだと思うんですけれども、ほかの自治体でも同様のものがたくさん作成されておりまして、橿原市も平成20年に既に作成されていたということでした。 ただし、このガイドブックは活用されていなかった可能性があります。私が8月に先ほどの件を健康増進課などの各課や男女共同参画の担当である人権政策課にも要望した際に、「他の自治体が作成しているガイドブックを参考にしてほしい」と添付しましたが、どなたも「橿原市版のガイドブックがある」とはおっしゃるんでした。そもそも、平成20年に作成されたガイドブックがきちんと活用を徹底されていれば、健診で配布している資料は見直されていたのではないでしょうか。ガイドブックの内容が古ければ、新しい情報を付け加え、研修などを通して職員全体の意識向上に努めてほしいのですが、いかがでしょうか。 戸田部長 ガイドブックはおっしゃるとおり、策定から15年たっており、人権は普遍的というものの、時代の流れに合わないもの等があると思うので、その都度、見直しを図っていきたい。また、皆さんご承知のとおり、令和7年に奈良県初開催となる日本女性会議を本市で開催することになっている。こういったことから、市職員向けに、庁内インフォメーション等で先ほどのガイドブックを掲載することなどにより、市職員が、誰もが、いつでも見られるような状況にし、職員の意識向上を図り、周知を図っていきたい。 矢追もと ありがとうございます。古い性役割を押しつけることで、男性も女性も自由に生き方を選べず、不要な負担を強いられます。無意識の偏見は根強いものがあり、すぐに変わるわけではなく、たとえ若い方、子育て中の女性であっても、自分自身の思い込みに気がつけないことも多いです。表現ガイドブックは市民の方にも参考にしていただけるよう、今後はホームページへの掲載なども必要かと思います。定期的な周知や発信をお願いいたします。
LGBTQの職員であっても
家族向け制度や男女前提の制度が使えるように要望
職員が結婚した時に結婚休暇があるなど、男女を前提とした家族向け制度などが橿原市にはあります。こうした制度について、同性パートナーシップを利用された職員でも使えるように要望しました。また、同性パートナーシップを橿原市で導入することもこれまでの要望に重ねて求めています。
矢追もと
さて、私が3月にLGBTQをテーマにした質問した際に、今年度、職員研修でLGBTQの研修を行うと回答があり、実際にしていただいたと聞いております。ありがとうございます。その研修の内容や職員の感想を幾つか教えていただきたいです。
戸田高志・企画戦略部長
おっしゃるとおり、本年度、全職員を対象として、LGBTQをテーマに人権問題研修を行った。「性的マイノリティと人権~性の多様性が尊重されるまちづくりのために」と題し、「性と生を考える会」代表、中田ひとみさんを講師としてお迎えした。中田ひとみさんは、性の多様性が尊重されて、誰もが尊厳を守られ自分らしく生きることができる社会になるよう、情報発信、また、冊子の発行、研修等様々な活動を行っておられる。今回の研修におきましては、LGBTQの言葉の説明から始まり、性のありようは多様であること、性的マイノリティの現状と課題、性的マイノリティはどのようなことに困っているのか、性の多様性が尊重されるまちづくりのためのヒントといったことまで、総括的に性的マイノリティについて講演いただいた。
また、職員には、7月19日から8月4日の間、庁内インフォメーション掲載し、動画で何度も視聴できる形式で実施した。職員から様々な感想があったが、主なものを紹介させていただきたい。「LGBTQについて、聞いたことはあったが、どういったものか内容を分かりやすく知ることができた」といったことや、「性的マイノリティの方がどういったことに苦しみを感じているのか、どういった言葉に傷つけられたり、不快にさせたりするのかを知ることができた。今後、市民への対応、情報発信等において、注意して対応するように心がけたい」といった感想があった。本研修により、職員は、LGBTQ、性的マイノリティについての理解を深め、また、実際に行政としてもどのように配慮し対応していくべきかを学ぶことができたと考えている。今後も、研修等を行い、職員が性の多様性についてより理解を深め、正しい知識を持ち、適切な行動ができるよう努めてまいりたい。
矢追もと
職員の方々の認識が深まったということで、行政としての対応を学べたということはとても有意義だったと思います。ありがとうございました。そこで提案なのですが、まず市の内部でLGBTQに関する取組を始められないでしょうか。例えば、世田谷区では2020年に、同性パートナーでも結婚休暇や配偶者の出産支援の休暇が取れるようになりました。家族向けの制度や男女限定が当たり前だったと思っていたものをLGBTQの職員も対象とする制度です。また、尼崎市では、LGBTQのシンボルとなっているレインボーフラッグのシールを、当事者への共感を示すため、希望する職員が名札に貼っているそうです。これは、当事者である来庁者の方が安心して過ごせるための取組の一例です。研修を受けた職員自らができることから始めていただきたいのですが、いかがでしょうか。
戸田部長
議員おっしゃるとおり、調べると、東京都世田谷区教育委員会が令和2年3月に「幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例施行規則」を、同性をパートナーとする職員の処遇改善に向けた特別休暇の取得要件を見直すために規則改正を行っている。具体的にいうと、子の養育やその他家事等を行うための休暇である出産支援休暇について、男性職員の配偶者の出産に限って取得できたものを同性パートナーの出産に当たっても取得できるように改正されている。同時に、慶弔休暇、子の看護休暇や介護休暇についても、同性パートナーにおいても取得できるように見直しをされている。
一方、今年9月11日に、北海道などが同性パートナーを配偶者と認めず、扶養手当を支給しなかったのは違憲だとして、元道職員が手当の支払いや損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は、同性パートナーは「扶養関係となる配偶者には含まれない」との判断を示している。本市の場合は、国公準拠を基本としているので、国と同様に同性パートナーが対象にはなっていない。(札幌地裁のことが持ち出されていますが、扶養手当という国の法的ルールに同性パートナーが該当するかどうかを問う裁判です。私が考えているのは市独自のルールで休暇などの家族向け、男女限定の制度をLGBTQの職員も対象にすることで、裁判結果とはまったく関係がありません)
今回、矢追議員の指摘により、先進自治体ではLGBTQに関して市民向けにとどまらず、職員に対しても様々な取組を行っていることが分かった。本市としては、今後、この分野でも調査・研究を開始したい。本市では、人権政策課と人権・地域教育課が毎月、「人権コラム」を昨年度から作成し、全職員向けに発信をしている。職員自らが人権問題に対し、色々な方面から感じ、気づきを得られるような内容となっている。特に「人の心を思い図る気遣い」の大切さについて発信したいと思い、作成している。職員が窓口で、また電話応対などで、相手の立場に立って寄り添えられるような対応ができるように今後も研修等を実施いく必要がある。内容は橿原市ホームページにも掲載し、市民にも発信しているので、一度皆さんにもご覧いただけたら。
矢追もと
ありがとうございます。先ほどの北海道の判決についてなんですけれども、今回の報道を受けて、様々な専門家から、「今の国内や国際社会の流れには反する判断だった」とか「海外と比べて議論の中身が相当遅れている」といった反応もありました。また、昨年、大阪府内の公立学校の教職員でつくる府教職員互助組合は、同性カップルの会員も、結婚お祝い金のほか、扶養家族対象の制度が利用できる取組を始めました。これらは行政ではなく、組合活動ですので、ここで市に要望するものではありませんが、職員自らの行動で実現できるものです。
今、橿原市では、同性パートナーシップ制度は導入されてはいませんが、他の自治体で証明を受けた方が橿原市で働くという状況は十分にあり得ますので、ぜひそういったことも忘れずにご検討いただきたいと思います。また、本市の同性パートナーシップ宣誓制度導入も引き続き検討をよろしくお願いいたします。
最後に市長にお伺いいたします。人口が減少する中、将来に向けての計画、今後に負担を残さないための公共施設運営(ファシリティマネジメント)が必要だと思います。それには、しっかりと最新データに基づいた取組が必要だと思いますが、いかがでしょうか。また、誰もが暮らしやすい橿原市にするために必要な職員の意識向上と、それを具体的な取組にしていくことなど、本市にはまだまだできることがあります。今後の取組次第で、もっと強く、優しい市にしていくことが可能です。市長のお考えを聞かせてください。
亀田忠彦市長
まず1点目でございます。人口ビジョン等、最新のデータを活用したらどうかということであったというふうに思います。徹底的な歳出の削減あるいは歳入の確保というのは、これからも私自身は断行していかないといけないというふうに思っています。それでも、予算というのは限られておりますので、その限られた財源の中で、将来にわたって市民の方に必要な公共サービスを提供するには、効率的な行政運営が求められていると思います。そのためには、長期的かつ経営的な視点に立って公共施設を適切に維持し、保全及び運営を行っていく必要があり、先ほどからご質問がありましたファシリティマネジメント事業というのは大変重要であるというふうに認識しております。その事業を推進するには、現状の課題であったり、社会情勢の変化を的確に把握することが重要であるというふうに思います。当然、議員がおっしゃられた最新のデータを用いた事業の推進ということは必要だと思っていますので、今後、様々な計画を立てる際、あるいは変更する際、この最新のデータを用いたというところにしっかりと注視しながら進めてまいりたいというふうに考えております。
また、2点目でございます。誰もが暮らしやすい橿原市にするためにまだまだできることがあるというふうにご質問いただいております。先ほど企画戦略部長からも答弁をさせていただきましたけれども、私も、本年の8月でございますけれども、「性と生を考える会」の代表者らお二人と面談の機会を持たせていただきました。その中で、成熟された考えを聞かせていただき、私自身も新たな気づきを感じることができました。特に、マイノリティでもマジョリティであっても同じ土俵で話し合い、議論し、問題意識を共有することの大切さを感じました。私自身、マイノリティとされる方々の声に寄り添い、共につくり上げる市政であることが必要であるとも感じました。特に、私自身もまだまだ勉強不足なんですけれども、「これを言っては駄目なのかな?」とか「こういうことを言うとどうなのかな?」みたいなことを考えて探りながら会話をするよりも、本当にそのお二人は、どう言ったらいいんでしょう、「もう何でも聞いてください。会話をすることでいろんなことが生まれてくるので、あまりそういうことを気にせずに、どんどん会話をする。普通の会話でいいんです。普通に会話をする中で、お互いを知ることということが大事なことだと思います」ということを言われました。なので、もっともっと当事者の方といろんな意見交換をする、ざっくばらんにお話をするという機会を私自身も持ちたいなというふうに改めて感じました。
橿原市としても、人種、性別、国籍、障がい、年齢、価値観などにとらわれず、多様な価値観や考え方を持つ一人一人の能力やスキルが認められる組織、個人が輝ける社会の創造を切に願っております。つまりは、「多様な生き方を認め合い、誰もが自分らしく生きられるまち」でありたいと、そんなふうに思い、引き続き啓発活動に取り組んでまいりたいと考えています。その取組として、人の多様性について正しく理解していただけるよう、啓発事業にも工夫を凝らしてまいりたいと考えております。今年度は市の事業といたしまして、先ほどからもありました「差別をなくす強調月間」において、全職員に向けてLGBTQに関する職員研修を実施させていただきました。また、市民の皆様に向けても、人権を考えるつどいとして「LGBTQ・性の多様性トーク&コンサート」、私もコンサートを聞かせていただきましたけれども、そういったことも実施をさせていただきました。多くの市民の皆様にご来場いただき、「すばらしい企画だった」という感想もたくさん受けて、市職員においては先ほど部長が述べたような感想もあり、少しずつではありますけれども、人の多様性についての意識向上も図れたのではないかというふうに考えております。身近なところから、また、小さなことからでも取り組んでまいりたいというふうに考えております。先ほど議員からもありましたように、できることから進めていくということは大切なことで、もっともっと職員研修も機会をつくって、このLGBTQも含めてですけれども、人の多様性あるいは人権に関する意識というのを、もっともっとお互いに知識を共有していく、また、知識を深めていくということは大切なことなんだろうなというふうに思います。そういったことを広げていく中で、互いを認め合う社会環境の醸成を図ってまいりたいと、そんなふうに考えております。
矢追もと
ありがとうございます。市長のほうからも、今後の行政運営の難しさもお聞かせいただきながらも、それに向けて必要なことをやっていきたいというようなお気持ちが伝わるようなご回答をいただきました。ぜひぜひ取り組んでいただきたいと思うんですね。どうしても橿原市は、「他市のやっていることを参考に」であるとか、「国がこういうふうな方針を出したから」というような動きがちょっと目立つのかなと、私はそれについて残念に思っております。ぜひ、本市自らが積極的に取り組んでいただいて、注目される市になっていただきたいと思っています。もちろん、職員の皆様、毎日頑張ってくださっていることは、本当に分かるんですけれども、中でも、やはり皆様の中での危機意識といいますか、そういったものを共有していきたいと思うんですね。その1つが、例えば人口ビジョンにも表れてくると。その数字を皆さんで共有しながら、じゃ、本気で何に取り組まなければならないんだということを一緒に考えていきたいと、私は市議としてそのように考えています。
私は、2017年に市が開催した「市有施設について考える市民ワークショップ」に一市民として参加しまして、そのときに公共施設について考えるきっかけをいただきました。大変難しいワークショップでした。今後、何の施設だったら残す優先順位が高いのか、これはなくしてもいいのかというようなことを市民全体で考える、そういったワークショップだったんですけれども、やや、やはり暗い気持ちになりました。ですけれども、先ほど申し上げましたように、複合化ですとか地域に必要なサービスを残していく、そういったことも同時にやっていくような縮小計画というのをもっと市民にアピールできるような計画に今後していただくことがまだまだできるのではないかなと私は希望を持っております。もちろん、人口が減ればいいと思っているわけではなく、せめて維持はしていただきたい。できれば増加はしていただきたいとも思っております。そのためにも、細かに人口のデータ、また、社会増減などにも目を配って、そういった情報を職員の皆様とも共有し、また、市民の方々とも課題として共有していきたいなと思っておりますので、親しみの湧くような情報発信ですとか分かりやすい情報発信、今後も市民に提供していただきますようよろしくお願いしたいと思います。
9月25日
厚生常任委員会文教常任委員会連合審査会
虐待事案について、県と市で第三者委員会を設けることについて改めて市側から説明がありました。第三者委員会を市単独で設けるべきではないか、市が設置する検証チームと仕事が重なるのではないか、というような質問が出ていたことに対し、新たな説明がなされました。
1・事案の検証は第三者に委ねる。しかし県と市が連携して事案対応してきた中身を検証する必要があるため、県市共同で設置する第三者検証チームに懸賞をお願いする。
2・県市共同の第三者検証チームは事案を検証する。市の検証チームは第三者検証チームがまとめた再発防止策を具体化するので、名称を「再発防止策検討チーム」と変更する。
3・第三者検証チームの事務局に調査対象部門が入っていたので、公正を期するため、事務局を総務課に変更する。
4・「市再発防止策検討チームに第三者を入れるべきではないか」「チームの構成員が男性ばかりだ」という指摘に対しては、再発防止策を具現化する際に外部意見や関連職員の意見も積極的に取り入れていきたい。
矢追もと
ちょっとお聞きしたいんですけれども、先ほどの県と市の合同の調査、第三者委員会の顔ぶれが報道資料という形で添付されていました。先ほど部長のご説明の中には、作業は県が行っている、それで透明性の確保を行っているというふうなことをおっしゃっていたんですけれども、こういうふうなメンバーを選定されたのは県で、市がそれに対して、例えば自分たちの優位になるような人の人選を行っていないということで、市としては透明性を確保していると、そういうふうな理解でよろしかったでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
委員のおっしゃるとおり
矢追もと
ありがとうございます。しっかりと検証していただいて、それを市の取組、今後の取組に生かしていただきたいと思うんですけれども。
「再発防止策検討チーム」に名称を変えられて、今後、市の対応というふうなことを考えていただくということなんですけれども、このチームは、今回のような、例えば重大案件についての連絡系統であるとか対応についてというものを今後どうしたらいいかということで再発防止を考えるのか、それとも、虐待に関わる様々な施策が市の中にあると思いますけども、そういった広い視野で、このような悲しい事例が起こらないように考えていくということなのか、どちらになりますでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
今回の再発防止策検討チームは奈良県と共同設置する第三者チームから再発防止策を含めた報告書が上がってきたら、具体的にどうやっていくかを検証するチーム。
矢追もと
私は、今回のような事例が再び起こらないための再発防止策をしっかりと考えていただくと同時に、広く市として虐待というものを切り口にして、どんな施策を今後していけばよいのか、していかなくてはならないのかというふうな広い視野で見ていただく必要もあるなというふうに考えております。もちろん今回のことが起こって、そういった現場に携わっている方々が身の引き締まる思いで日々お仕事をしてくださっているとは思うんですけれども、ちょうど今9月ということで、来年に向けての取組ということも具体化していかなくてはいけない時期なのかなというふうに思っているんです。
今後、じゃ、どういう取組が必要なのか。今の取組をしっかりと続けるということでつなげていくのか、それとも、1回、検証チームの報告を待たずに、市の取組の見直しというものは行われないんでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
第三者チームから再発防止策も報告をいただくが、既に市がこれから取り組んでいける内容もあるのかなと考えている。報告書を待たずにすぐに取り組めるものは今現在、内部でも協議している。
矢追もと
ぜひそのようにしていただきたいんですね。今回この委員会で、今回の対応がどうだったのか、その検証につながるような質疑をすることも可能ではあるんですけれども、第三者の方々にしっかりと見ていただいて、検討していただくということで、この場では私はその点については割愛させていただくんですけれども、今後に向けて、未来志向で、今すぐにでも取りかかって考えなければいけないのではないかなと思っていまして、まずは今現在、虐待に関連する取組で行っていることで幾つか質疑させていただきたいんです。
まずは「189(いちはやく)」というふうな覚え方で言われております虐待の通告ですとか相談していただくダイヤルのことなんですけれども、これは、かけますと、地域の児童相談所につながって、例えば周辺住民の方が「こんな家庭があるよ。気になるよ」ということで通告されたりであるとか、虐待しているかもしれないというご本人が電話するということも可能ではあるんですけれども、同時に子ども家庭相談室でも通告というのは受け付けていらっしゃるかと思うんですね。こういう「189」の存在というのは、始まってからもう何年か経過していますので認知度も上がっているかと思うんですけれども、様々な報道を見ますと、大体、通告、そういった事例が児童相談所にやってくる12%ぐらいにまだとどまっているというふうにもお聞きしています。なので、そういうふうな取組をもっともっと認知度を上げていって進めていく必要があるのかなというふうに思っているんですね。
私はアメリカに友人が住んでいたことがあって、その友人から「アメリカでは家で子どもをどなるだけでも警察が来るよ。どなって叱るだけでも虐待というふうな認識を持たなきゃいけないんだよ」というのを教えてもらったことがありまして、それぐらいアメリカでは虐待が多いし、周辺の方もそれに対して敏感に反応されているということなんですね。
児童虐待防止法のほうにも、発見した人は通告しなければならないというふうな文章で書かれているんですけれども、今そこまでの認識を持っている市民の方が少ないんじゃないかなというふうに思っているんです。今、子ども家庭相談室のほうに、一般の住民の方から気になるご家庭についてのご連絡が入ることというのはあるんでしょうか。
子ども家庭相談室長
虐待の疑いの通告に関しては、「189」がある程度浸透しているかなとは思っている。どちらかといえば直接的な通告、虐待に近いのは高田こども家庭相談センターのほうに入るのがかなり多いという状況。市は「189」対応の部分を子ども家庭相談室でしており、それについても適切に対応している。
矢追もと
今後、もっとさらに認識、こちら側の認識というのも深めていただいて、周知していただく活動もお願いしたいと思います。
あと、ショートステイ・トワイライトステイについてもお伺いしたいんですけども、これも、子育てが困難な方がお子さんを短期間預けられたり、一晩預けたりすることができる施策だと思うんですけれども、私、以前にご相談を受けた方が、手続が結構長くかかってしまって、日程の調整、予約で、子ども分の申請書を書かなければいけなかったり、子ども家庭相談室まで足を運んでそれを申請しなければならなかったりと、ご負担に感じている方がやる手続にしてはかなり労力がかかってしまうというふうなお声をいただいていたんですが、今でも手続方法というのは同じなのか。あと、緊急時、本当に今できないんだというときにはどのような対応を取られているのかを教えていただけますか。
子ども家庭相談室長
ショートステイ・トワイライトステイは現状、確かに手続が負担になるケースもあるとは思う。施設で預かっていただくことになるので、そのお子さんが、養育上大変なので預けられるというところなので、そのお子さんがどういう方で、お母さん・お父さんがどういう方、保護者の方がどういう方というのは市のほうもしっかり把握した上で、施設もしっかり把握した上での預かることになるので、そこは時間であるとか書類を書く分が多くなったり、ちょっと時間を要するところは致し方ないと思っている。
緊急時については、できる限り、こちらのほうも施設とも調整を早くしたりもあるが、高田こども家庭相談センターでもどういった形がベストか、そういう意見も伺いながら、できるだけ速やかに進めるようにはしている。
矢追もと
ぜひ、SOSを出したい保護者の方が出せるような取組にしていっていただくというのも必要なのかなと思うので、その点でも見直しをできるところはしていただきたいと思っております。
こども家庭センターの設置というのが国のほうから言われておりまして、また今後、本市でも整備されるのかなと思っているんですけれども。これは母子保健と児童福祉を一体的に整備するという考え方の下で行われるものだと思うんですけども、これについては、現在、具体的に決まっていることがあるのか、もしくはまだ全然何もないのか、教えていただけますか。
こども・健康スポーツ部長
委員お述べのように、来年4月にこども家庭センター設置というような方向で、今、担当部局とも調整はしている。どういった役割を持たせるのかは、今現在、こども・健康スポーツ部内におきまして検討しておる最中である。
矢追もと
市の再発防止策検討チームのことなんですけれども、今でも既に立ち上がっていて、今でも現在進行形で、具体的にこういうことをされているということがあるのか。あと、今後、外部の方の意見を伺うであるとか、他部局の職員の意見も積極的に取り入れというふうにあるんですけれども、前回資料で頂いたメンバーの方に、あとは市長が認めた者がもう1人追加されるというところまではお聞きしていました。このお一人というのが既に確定しているのか、それも含めてお伺いできますでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
検証チームに入る職員は、まだ具体的に決まっていない。
矢追もと
私は、第三者の報告をしっかり受け止めて、それをきちんと具体化していく、具現化していくというところを、それを怠らず、今もなお動き続けて、検討もし続けていかないといけないというふうに考えているんですけれども。そのためにはまだまだ不確定な要素といいますか、メンバーさんが全員決まっていらっしゃらないであるとか、あとは、外部の方の意見をどういうふうな段階で、どのような場所を設定してお聞きするのかであるとか、あとは、先ほど申し上げたこども家庭センターというのがまだ見ぬ部署になりますので、そういったものがどういうふうな形になるのかという不確定なものも含めながら、今後検討していかなければならないと思うんですね。
今、私、正直、そのチームというのがどのように動かれるのかというのが、少し想像が難しかったものですから、もう少し理解が深まるようなご説明をいただけるとありがたいんですけれども、いかがでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
市のチーム、今回名称を変更したが、変更前にも子ども家庭相談室がどういう対応をしたのかなどの整理は行っていた。ただ、委員の皆様から非常に名前が紛らわしいというような意見をいただいたので、今回、そういった部分は検証チームとしてはしない。調査チームから上がってきた報告書、再発防止策を具現化していくために、どういうふうなことをやっていくかということをこの庁内のチームで検証していくが、当然、来年のこども家庭センターの組織のこともある。今、検討中ではあるが、当然、どういう時期になるかも含めて、基本的には県と共同設置する検証チームから上がる報告書に基づき、具体的にどうやるか検証していくことになるので、時期としては、その報告書が上がってくる時期あたりになろうかなと考えている。
矢追もと
では、今現在、先ほど部長がおっしゃった、部内でもいろいろな見直しを行っているというものについては、こんなふうな変更を行った、こんな改善があったというふうなことは、私たちは特に教えてはいただけないんでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
今現在、内部で検討しているところなので、現時点ではまだ報告には至らない。
矢追もと
どういったタイミングで出してくださるのか。出していただくということは確定でいいんでしょうか。
こども・健康スポーツ部長
報告書を待たずとも、市として取り組める再発防止の検討は並行してやっていけると考えているので、ある程度その内容が固まった段階で、当然外部意見もいただいた上で最終確定となるが、中間報告みたいな形で、「こういった形で、今、内部で協議をしている」というようなことについて報告できるかなと思っている。
矢追もと
ありがとうございます。ぜひそういったことについてもご報告をいただきたいんですね。
私、ちょっと、今回はそういった再発防止策検討チームに入られる方々も、こうして皆さん座っていただいているので、この機会にちょっとご提案させていただきたいことを聞いていただきたいんですけど、実際に今回のような事例が起こって、今、小さいお子さんを育てているお母さんたちにも、「いろいろな家庭の事情はあるかもしれないけれども、人ごとだとは思えない」というふうなお声をいただいているんですね。なので、今、本当にそういったお困りの方がいらっしゃるという認識で、すぐできるようなことですとか、今後できる可能性があることを考えていただきたいと思っているんです。
1つは、妊娠期から子育てに触れる機会づくりなんですけれども、1つは子ども家庭相談室のほうに実は前に提案済みのものがあって、例えば、こども広場などで妊婦さんがお子さんと触れ合ったり、先輩のお母さんたちの声を聞けるような場所であったり、妊婦さん同士のお友達をつくっていただけるような場をつくったらどうかというふうなことは提案させていただいているんですけれども、両親学級とかとは違って、子育てということについて知る機会というのがまだまだ妊娠中は少ないのかなというふうに思っているんです。虐待してしまった親御さんが、その後、子どもとの関わり方を学ぶ中で、もっと子育てについての方法を早いうちから知りたかったというふうなお声があるそうで、実際に厚生労働省のデータを見ると、0歳児での死亡というのと、虐待したのは実母というのが、虐待による死亡例で一番多いんですよね。ということは、やっぱり早め早めの関与というのが必要なのかなというふうに思っているので、産前からの子育て教室といったものの創設も検討に値するのではないかなと思って、これは1つ要望させていただきたいんです。
あとは、明石市さんが有名ですけども、おむつの定期便というのを行っていらっしゃいます。毎月、おむつを満1歳になるまでお届けして、それで、見守りも兼ねているというふうな施策なんですけれども。なかなかおむつの予算を確保するというのは大変かもしれませんが、例えば、ほかの自治体ですと、おむつ用のごみ袋を無料で配布しているようなところもあるんですね。まちの保健室みたいなところがあって、保健師さんがいらっしゃって、そこに行ってお話をして、ついでにごみ袋も頂いて帰ってくるというような、そういうふうな1つのきっかけとしての無料配布であったりすると思うんですけれども、なかなか親御さんのお考え一つで健診にお越しいただけないとか、そういった事例、接触が難しいような事例というのもお聞きしますので、どういうふうなことがあれば見守りは可能なのかという方法の1つとして、こういうふうなことも参考にしていただきたいと思うんです。
あとは、里親さんを増やしたり、支えていく取組というのも、長い目で見れば重要なのかもしれないというふうに思っています。国は、施設ではなく、なるべく家庭的な雰囲気の中で養育したいということで里親さんを推進していますけれども、まだまだ里親さんが足りていらっしゃらない状況をお聞きしています。大体4万6,000人ぐらい養護が必要なお子さんがいらっしゃるうちの4,000人ぐらいしか里親さんに預けられていないと。これは全国里親会のホームページで掲載されている数なんですけれども。私は里親さんの知り合いがいてよくお話をお聞きするんですが、やっぱり里親さんの負担もかなり大きいと。里親さんを始められても継続できない方が結構いらっしゃるというふうなこともお伺いしているので、里親さんの支援というのも必要だと思っているんですね。虐待を受けたお子さん、もちろん虐待による死亡の事例を防ぐということも必要なんですけども、もし虐待に遭ったお子さんがいたら、その子のその後のケアを丁寧に行えるような市になってほしいなというふうにも思いますので、里親さんを増やす取組というのも、広い視野で今後の施策として検討していただけるのではないかなというふうに思っておりますので、今後ぜひ市のほうに、このような施策についても併せて検討していただきたいと思っております。要望です。ちょっと長くなってすみません。