橿原文化会館 今後どうなる?

|

奈良県立橿原文化会館 橿原市の「二十歳のつどい」もここで行われています


山下知事が、廃止の方針を示している「奈良県立橿原文化会館」。

県内の文化系の団体が呼びかけた、橿原文化会館の存続を求める署名活動では、合計で約5万2000人の署名が集まり県に提出されました。

しかし、昨年11月の定例会見で山下知事は「方針を見直す考えはない」と明言し、代替施設として「近隣のホールや新しく橿原市に建設予定の県立アリーナ(屋内スポーツ施設)を使って欲しい」としています。

橿原文化会館の大ホールは、1300席。

奈良県内にある文化ホールは

なら100年会館(奈良市) 1476席
奈良県文化会館(奈良市) (現在改修中で令和9年にリニューアルオープン予定) 約1100席
さざんかホール(大和高田市) 1040席
やまと郡山城ホール(大和郡山市) 約1000席
橿原市ロマントピアホール 849席

収容人数では「なら100年会館」が1番近い反面、「音響反射板」がないために、クラシックや吹奏楽の演奏には向かない、という声が聞かれます。
対して橿原文化会館は、長年吹奏楽のコンクールなどにも利用されています。そのため実質的に代替施設がなくなることが危惧されています。

そんな中、奈良県と橿原市は医大周辺エリアのまちづくりを協議する「まちづくり協議会」で、新たに橿原文化会館を含む近鉄大和八木駅北側エリアを、協議の対象に加えることを決めました。文化会館跡地に民間の収益施設を誘致することなど、県と市が連携して整備を検討していくことで合意したとのことです。

亀田市長は、1月13日に行われた臨時会の冒頭でこのことに触れ
「(橿原文化会館について)奈良県は廃止の意向を表明しているが、橿原市としては廃止の意向に共感して協議を進めるということではない。一貫して、大和八木駅周辺には文化ホールが必要だと考えている。今後の協議においては、橿原文化会館や文化ホール機能のあり方も含めて大和八木駅北側のあるべきまちの姿について、橿原市としての意見をしっかり主張していきたい。
と述べました。

文化ホールは、地域にいながら一流の演奏や演劇などに触れられる場所です。
また地域の文化活動の拠点・発信となる場所です。
私は広島に住んでいた頃、演劇活動で広島市内のホールを使っていました。文化ホールが企画するワークショップやプロデュース公演なども行われていました。

しかし山下知事は「橿原文化会館の大ホールが満席になったのは年間十数回程度と聞いている。必ずしも必要ではないのでは」と廃止方針を変えませんでした。

橿原市のロマントピアホールも、市の企画する公演での満席は珍しく、貸し館事業としても基本的には赤字です。近隣では1200席あった桜井市民会館が、耐震性の問題で令和3年から休止となるなど、今後はホールを市町村が単独で維持管理していくには課題が多い状況です。

しかし採算性以外にも、文化ホールがあることで市民にどれだけよい影響があるかも見なければなりません。
県内にあるホールの状況を見ながら、広域の視点で、必要なホール数と規模・機能がどのようなものなのか、しっかりと検討して欲しいと思います。

そして市民の皆様には、ぜひ公演を観る機会と共に「演者側になる経験」もしていただきたいです。演る側・観る側の層を増やし、ホールが活用されることで、より「市民に必要なホール」となっていくと思います。