私は20代の後半から三年間、
「カタログハウス」という会社の大阪ショールームで働きました。「通販生活」というカタログ通販で知られる会社です。
ショールームでは、商品の体験をしていただくだけでなく、販売・通販の注文受付、故障・修理の対応などもしていたのですが、
電話でのオペレーター業務や店頭などで「クレームの対応」をすることも、よくありました。
そういったことから、クレーム対応についての講習会を受けた経験があります。
そこで最初に聞いたのは、
クレームを訴える顧客に対し、納得・満足できる対応ができた場合、その顧客はクレームを言わない顧客以上に、店を信頼し、よい顧客となってくれる、リピーターになる、という話です。
クレーマーという言葉がありますが、「クレームをいう人は面倒な人」「文句を言うことを楽しんでいる」というふうに思われがちです。
確かにそういった方もいらっしゃると思います。
しかしそんな方ばかりではありません。
クレームを伝えるというのは、それだけで本来手間がかかること。
しかし、思いがあるからこそ、疑問、不満などをわざわざ伝えてこられるということが多いのです。
正直、私は好きな店や、よく行く店舗でがっかりしたことがあれば「残念だな」という気持ちになり、言葉はきちんと選びますが、伝えることが多いです。
反対に、クレームを伝えない代わり「もう行かないな」と思うのは、一回だけしか行ったことがないようなお店だったりします。
もちろん、伝えたことに対して、丁寧に対応してくださったり、納得のいく返答があった場合は
「よかったな、また利用したいな」と思います。
また、普段から気持ちのよい対応のお店には、感謝を伝えるようにしています。
私自信、クレームの対応で大変なことも経験しましたが
「そういうふうに感じる方もいらっしゃるのか」「こういう困りごとがあるのか」といったそれぞれの方の考え方や感じ方から、発見することもありました。
そして、そういった方々が、次回から私を指名して買い物に来てくださったりすると、嬉しかったものです。
さてさて、みなさんは自分の住んでいる地域に対して、愛着はありますか?
愛着はあるけれど、もっと良くなって欲しい、こんなふうになってくれたらもっと好きになれるな、便利になるな、という部分もあるでしょうか?
それとも、言っても無駄、他のところへ行けばいい、と思われますか?
私は、かしはらが「もっと良くなったらいいな」という気持ちで、今活動しています。
自分がずっと住んでいく、愛着のあるまちだからこそ、しらんふりして放っておこうという気持ちになれないのです。
みなさんの声が反映されれば、もっとみなさんの愛せるまちになると思います。
何も言わないというのが「何も期待していない」の表われではないように、みんなの声をかたちにしましょう!