2022年11月・委員会と特別委員会

11月21日
建設委員会

県域水道一体化について

この日は県域水道一体化について、議論しました。

橿原市は前・森下市長時代に、橿原市内の水道のもととなる水源を県から100%買うことに決め、2016年度からその状態です。橿原市は自分たちの水源を持っていないということになります。

県は令和7年度までに、県内各自治体の水道事業を合わせて、1つの水道事業体として運営することを計画しています。そこで2021年1月に橿原市もふくめて「水道事業等の統合に関する覚書」を締結し、議論を進めています。県は2024年度に1つの水道事業体である企業団を設立することを目標とし、2022年度内に基本協定の締結と法定協議会の設置を目指しています。

この日は、県域水道一体化のなかみや、今後のスケジュールなどについて、協議している内容の説明がありました。私も非常に気にしている、民営化についての議論は「奈良県広域水道企業団の事業運営のために、コンセッション形式を含めた民営化に関する議論はこれまで一切行われていない」とのことでした。

市によると、水道事業には3つの課題があります。
①水道料金の売り上げが減っている
②水道施設や管路が老朽化し、更新すべき場所が増えている
③職員数が減って技術力の継承や事業を維持していくことに心配がある
このため、八木浄水場を廃止して2016年度から県水100%とし、一町配水池に施設の集約化を進めて将来の建て替えコストを不要とし、大幅に経費を削減したそうです。ただし、市単独の努力では限界があるとのこと。

奈良県が目指す県広域水道企業団は、政令都市に近い約88万人規模の給水人口となり、県と奈良市、大和郡山市を除く10市15町1村に奈良広域水質検査センター組合を合わせた28団体で構成する予定だそうです。
県広域水道企業団になることで
①管路更新をスピードアップできる
 県の水道管は全国より老朽化しており、一体化で国や県の財政支援を得て、管路を健全に維持できる年約1.0%の更新を目指す。
②市町村をこえた取組ができる
 効率的な施設や設備を造れる。総務、契約、経理など共通業務や専門職などを集約。業務レベルの向上、均一化、効率化が可能。

橿原市のメリットとしては、停電リスクや維持コストの軽減ということと、料金の急上昇を抑える効果があるとのことでした。

まず、市内加圧ポンプ場6か所を廃止でき、水圧の高い水を自然に流して配水することで停電リスクの解消や維持管理・更新コストを削減できるそうです。また、桜井市から香久山地区の一部への給水と、一町配水池から高取町への一部の給水ができるようにもなります。残留塩素濃度を低減するための設備を整備士、水道水の異臭味を改善することもできるそうです。

また、2025年からの30年間で、このままの状態と、一体化した場合の水道料金の予想が示されました。いずれの場合も料金単価は上がる計算なのですが、市単独でやるよりも一体化したほうが橿原市の場合は料金単価が安くなるそうです。

今後のスケジュールでは、10月末に第5回協議会が開かれ、基本計画案・基本協定案を議論。この議論を受けて、橿原市議会では12月に県域水道一体化にかんする基本協定・基本計画案が示されます。さらに2月の第6回協議会で市は県と基本協定を結ぶ予定とのことでした。橿原市議会は3月議会で、法定協議会を設置するかどうかの議案を判断することになります。

私は建設委員ではないので、この委員会には出ておりませんが、議論の要約を残しておきたいと思います。

大北委員
橿原市は県水100%なので、一体化の方向でいいのかなとは思っている。どうして奈良市、大和郡山市が入らないのか。ほかの市町村は。

上下水道部副部長
大和郡山市は県と協議中。奈良市は正式に参加しない決断をされた。現在の水道管は100年もつと言われており、年1%の更新を死守するのが企業団の目標。奈良市は水道料金とのバランスで辞退された。大和郡山市は当初、内部留保金82億分の28億円を市の一般会計に入れられたということがあり、入れなかったという経緯。橿原市は県水100%でなかなか入らない理由はないかと思うが、葛城市は料金メリットが出にくいので現在検討中と聞いている。

槇尾副委員長
橿原市は自己水が一切ない。大和郡山市、奈良市は自己水を十分持っている。だから入るか入らへんかという意見が出ている。橿原市の老朽管の更新費は?

上下水道部副部長
おおむね年間4億円程度の費用をかけ、目標値は更新率0.6%を掲げている。今回、一体化するときには一応1%の目標にし、現在の投資水準から8~9億円程
度の更新費を見込んでいる。

槇尾副委員長
何年ぐらいで終わる見込みか。

上下水道部副部長
古い管はあと20年ぐらいかかる。それで1サイクルぐらい。そこから先は入れ替えた管を順次入れ替えていく。管のつなぎ目の耐震性がよくなっており、外面や内面の塗装も
改善されている。かつ施工するときはポリエチレンスリーブという袋のようなもので包んで土中に埋めるいので100年もつといわれている。

樫本委員長
今の話を聞いたら、入らんというような内容は絶対ないと思うので、できるだけ県の一体化に入っていただきたい。

細川委員
県水にうちは100%依存している。平成の初めぐらいに自己水と県水の割合が7:3ぐらいになり、8:2、9:1になって、最終的に2016度に県水一本化したと思っている。来年3月に設置する法定協議会は橿原市から市長が参加するだけか。さらに、その後で設立される一部事務組合に仮に28団体が入ったら、その各市町村議会で1つでも否決されれば議案は否決されることになるのか。仮に民営化議案なら、それができないというようなことになるわけか。

上下水道部副部長
浄水場はもともと3つあり、小槻、古川、八木の順番で廃止した。小槻と古川は水質上問題があり廃止した。八木浄水場は水質に問題は決してなかったが、経費削減のために廃止した。法定協議会には市長が参加する。一部事務組合の意思決定についてだが、運営協議会と企業団議会ができることになっている。正式な内容は決まっていないが、企業団議会には各団体から議員が出席することになる。2023年にある程度の方向性を出すことで議論を進めている。法定協議会では当然、現在構成を予定する28団体の中で1団体、2団体でも反対があれば当然成立しない。2024年度に一部事務組合ができた以降についても、広域消防と同じで、規約などは市町村議会を経由する。規約の変更などの相当な重要事項、なにが重要事項になるかというのはまだはっきり決まっていないが、重要事項については市町村さんの議会というのは当然必要になろうかと思う。

上下水道部長
一部事務組合の規約に記載されている内容は、各市町村の議会の承認が必要になる。民営化に関して規約に記載されていたら、各市町村の議決が必要になる。ただ、その規約については今現在まだ協議中で確定していない。

槇尾副委員長
うちが入るか入らんかをここで決めるんやろ。それはうちの市長が代表で向こうへ行くのやから、今のことを市長が向こうで言うたらいい。

細川委員
そうそう。だから市長にそれをきちっと言ってもらいたい。ただ、こんなん言うたら悪いけど、うちは県水100%やから、どないもできへんわけやん。

槇尾副委員長
当たり前や。そやから、うちはもう入らなしゃあないわけやんか。

細川委員
ただ不安材料があるから、その辺はきちっと市長のほうで協議会の中で話をしていただいたほうがいい。

槇尾副委員長
そやから、来年3月までに入るか入らんかを各市町村で決めるわけやんか。入った中で、うちの市長が代表で行くんやから、私らが言うてることを向こうで言うてくれたらいいだけのことや。

亀田市長
基本的には、現時点では知事も、当然、関係している市町村長も全て民営化には当然反対という立場です。今、基本計画、基本協定の案を作成中ですが、しっかり「民営化は行わない」というふうな一文も入ることになっています。ただ今後10年先、20年先、そういった議論が仮に出たとしたら、その手続がどうなるのかということはちょっと私もしっかりと確認をさせてもらおうと思います。ただ、今の時点ではそういう方向に向かわないということが全ての首長の中で共有事項としてはされています。そこをある程度のハードルをしっかり設けることに関して、私もしっかりと意見を申し上げながら、想像ですけれども、消防は、やっぱり一部事務組合の中で地方自治法に定められている中で、それぞれの議会の承認を得ないと規約が改正で
きないということになっていますから、同じ立てつけだと思うんですけれども、そこはしっかりと確認した上で、また適宜ご報告をさせていただきたいと思います。そうならないようなハードルをしっかりと設けるように、私もまたいろんな会議に参画する折にはしっかりと主張していきたい。

松尾委員
私も企業団に入ることに賛同する1人ですが、一体化による料金上昇の抑制の根拠も説明してほしい。

上下水道部副部長
県が取りまとめた資料。橿原市は事務局にも参画し、財政部会で部会員としても参加しているので、その辺りのチェックはそれなりにやっている。ふだんから間違いなどは指摘しているつもり。いただいているつもりでございます。できるだけ説明の際には出典元などを今後明記していきたい。

県立医科大学・附属病院を核としたまちづくり事業等
に関する特別委員会

奈良県立医科大学附属病院南側地区のまちづくりに関する連携協定書(案)について


医大周辺のまちづくりについて、県と橿原市は協定書を結ぼうとしています。この日はその中身について説明がありました。

まず、医大周辺まちづくりの経緯について。
きっかけは2009年10月に県知事が、生駒市学研都市高山第2工区への県立医科大学の移転を表明し、2010年2月に新駅を含めた医大附属病院を中心としたまちづくり案を公表したことだったそうです。橿原市議会は医大の移転計画見直しを求める意見書を議決しました。その結果、医大の移転計画は見直され、2012年4月に県農業総合センターへの移転が決まりました。2012年5
月から医大・周辺まちづくりプロジェクト調整会議が開かれ、県と医大と橿原市が協力してきました。橿原市は独自に医大周辺について、健康と環境をテーマとした橿原キャンパスタウン構想を策定しています。

その後、橿原市と県とのあいだで、大和八木駅周辺地区、医大周辺地区、橿原神宮前周辺地区を対象とした「奈良県と橿原市とのまちづくりに関する包括協定」を2015年3月20日に結びました。2015年6月には、県立医大と包括的な連携協力に関する協定書を結び、3者で連携を続けています。

医大は2024年度中に新キャンパスの一部竣工を目指しています。また、橿原市もアクセス道路として市道の新設や既存道路の拡幅を進めています。

近鉄の新駅については、2015年12月から県、近鉄、橿原市で協議を始めました。近鉄は八木西口駅の移設、橿原市は八木西口駅との併存を主張し、意見は平行線でした。しかし2022年7月に近鉄が「新駅は八木西口駅の廃止を条件としない」と公表したため、2022年8月に三者協議が再開したそうです。

そこで、「奈良県と橿原市とのまちづくりに関する包括協定」を踏まえ、奈良県、医大、橿原市に近鉄を加えた4者で協定を結びたい、と橿原市は説明しています。協定書案には八木西口駅の廃止を条件としないことも書かれています。

ちなみに、新駅の整備費はおおよそ50億円だそうです。橿原市もお金を出すことになりますが、市としては国からの交付金や奈良県、近鉄にも費用負担を期待しているようです。こうした費用負担をふくめ、2023年度中に基本的な合意をすることを目指して議論を進めていくとしています。また、渋滞している交差点など近隣の交通網の改善についても協議をしていく協定となります。

矢追もと
以前にこういったまちづくり基本構想、市の検討案とかいう資料を作っていただきまして、そのときの想定されていたスケジュール案というものがあったかと思うんです。先ほど新駅設置の費用負担のことの合意が令和5年度中になるという回答で、それを目指してということが1つの判断材料というふうにおっしゃっていたんですけれども、具体的に公共の施設、民間の施設、この地域にどのように盛り込んでいくかというふうな全体の計画案というのも来年度中に策定されるということでよろしいんでしょうか。

市街地整備課長
今回、この連携協定書では「令和5年度中の費用負担を含む基本事項の合意を目指し」と書いている。まず、まちづくりに関しては、来月からになるが、まちづくり検討会を実際に県が開催して、その中に、市とか奈良県立医科大学とか民間企業も交えて、どのような導入機能がいいかを検討します。ゾーニング図などはその後になると思うが、できる限り早い時期には示したい。

矢追もと
ありがとうございます。今まで新駅が造られるのか造られないのかというところで、しばらくそういうふうな具体的な像を話し合うような場がなかったのかなというふうに思っているんですけれども、来月からそういったものが始められるということで、これから具体化されていくのかなと思って、期待しております。
このときの計画案の中では、土地区画整理事業については令和7年度の末ぐらいから順次まち開きというふうに、このときのスケジュールの計画の案では示してくださっていたんですけれども、少しそういった理由があって、具体像を実現するのが遅くなっているのではないかと思いますが、現在のところはこの計画が形になって見えてくる、実際に皆さんがそこにおいでになることができるような、そういった状況というのは、いつぐらいになるというのは、今のところめどが立っていますか。

市街地整備課長
区画整理で現在想定しているのは、新キャンパスができる西側の田園が広がる地域になる。現在こちらは、地元がまちづくり協議会を立ち上げ、事業化検討アドバイザーという、民間企業とどのようなまちづくりをしていったらいいか検討されている。当初、令和7年度にまち開きをしたいという思いでいたが、最近のコロナ禍の影響で進出する民間企業などを探し切れていない状況であり、事業としては検討しているが、今のところ、目立って進んではいないという状況。ただ、あさって、ちょうど事業化検討アドバイザーとまちづくり協議会で報告会をするので、今後どのようなまちづくりをしていくか、ある程度具体化したものが出てくるのかなと思っている。ただ今後順調に進んだとしても、実際にまち開きができるのは令和9年度かなというのが現在の状況だ。

矢追もと
ありがとうございます。では、私どものこの委員会としては、令和9年度のまち開きに向けて、これから公共施設、民間施設、どういったものがこのまちにふさわしいのか、入っていくのかというのを、案を示していただきながらこの場で議論させていただく機会がこれから増えていくと。少しずつ進捗状況をこういった委員会でも教えていただけるというふうな形でよろしいんでしょうか。

市街地整備課長
委員お述べの新キャンパスの西側のまちづくりだが、こちらは地権者が協議会をつくり、市が支援する形になる。実際にその事業化検討アドバイザーがどういう企業を紹介するか分からないが、実際、協議会と事業化検討アドバイザー、民間企業とでマッチングをして、どのようなものが誘致されるか決まっていく。今回、まちづくり検討会でやるのはあくまでも病院の南側の県有地と市有地のある道路で囲われた部分という形。

矢追もと
失礼いたしました。私もちょっと勘違いしておりまして、その西側のまちづくりの問題と南側のほうの問題とちょっと混同してしまっておりまして、申し訳ありません。南側については、来月からまちづくり検討会での議論の内容をこちらに投げていただくと。その開業、完成は、令和9年ではなくて、また別の日程を想定していらっしゃると。そちらのほうは大体いつぐらいかというのは、今のところ分かりますでしょうか。

市街地整備課長
病院の南側のまちづくりは現在、まだスケジュールが特に決まっていない。どうしても新駅との絡みなどが出てくる。できる限り早い時期には示したい。

橿原市の本庁舎についても、その土地の活用をどうするかが今後の課題となります。八木西口駅はひとまず存続することになりましたが、新駅ができれば乗降客が減る可能性は大いにあると思われます。そうなったとき「やっぱり廃止しよう」ということになっては困ります。本庁舎の土地の活用を含めた周辺のまちづくりもしっかり進めるように、市には提言していきたいと思っています。